羽生結弦 10年間の軌跡~NHK杯フィギュア~
2010年NHK杯
羽生くんの記念すべきシニアデビュー初戦の演技
SP「ホワイト・レジェンド」
会場の客席がガラガラなのは隔世の感がありますが
まだあどけなさが残る初々しい15歳でも
羽生くんは「羽生結弦」!
しみじみ感じ入ってしまいました
当時の阿部奈々美コーチが
優雅さと強さをあわせもつ羽生くんのために選んだプログラム
ヴァイオリニスト川井郁子さんが
「白鳥の湖」を和にアレンジした「ホワイト・レジェンド」は
哀愁と激しさを帯びていて
太鼓と二十五弦筝の音色が幻想的で
透明感のある羽生くんの
情感あふれる演技ととても合う!
川井さんはヴァイオリンを弾いていると
音に誘われて気持ちが飛翔したり
満たされたり、あるいは昔の切ない思いが蘇ってきたり
音楽は別世界へといざなってくれる大切な存在だと
おっしゃっていましたが
羽生くんの演技は
「ホワイト・レジェンド」の世界観を存分に表現して
異次元の世界にいざなっていました
磨き抜かれて風格を増した25歳の演技と比べると
粗削りな部分はあるかもしれませんが
内に秘めたものを伝えようとする気迫
情熱がほとばしっていて
魂ごと吸い寄せられるようでした
このときはまだSPの4回転はありませんが
ジャンプの美しいこと!!
コンビネーションの3回転ルッツの着氷がすこし乱れたものの
成功した最初のトリプルアクセルと最後の3回転フリップは
何度見てもスカッと気持ちがいい!!
高さと幅があって
踏切りも空中姿勢も着氷も流れも
なにもかもが素晴らしく美しかったです
若い選手はダイヤモンドの原石に例えられるけれど
透明度の高いカラーレスなダイヤモンドでも
丁寧にカットして磨かなければ輝きません・・・
15歳の羽生くんは
まぎれもなく天性の光りを放っていたけれど
シニアで10年!
競技の世界で
さらに輝きを増した演技を見せ続けてくれていることが
ほんとうに嬉しくて幸せで
しょっぱなから
涙、涙・・・
最高の時間をありがとうございました
※動画はお借りしました