ぴら婆ちゃんが千円札を出して、「負けちゃったよ・・・」と言いながら、ニヤニヤ笑っている。何のこっちゃ?と思ったら、前の晩にぴらにあと賭をして負けたんだという。そういえば、じじが寝ているか起きてるかで、2千円掛けたんだっけ・・・
その夜、ぴら婆ちゃんと深夜営業のスーパーへ買い物に行った。時間は8時過ぎ、いつもならじじがお休みする時間だ。じじはちぴらより早寝(遅起き)で、夕食時に焼酎をあおると7時過ぎには寝てしまうことがある。用事が終わって帰ってくるともう11時、「お父さん、もう寝てるよね」とばばが言うけど、いや絶対に起きている。じじってば、ばばがいると安心して早寝するけど、ばばが旅行なんかで留守だと、夜中1~2時頃まで起きている。台風接近中やどこかで大地震の後、旅行の前の日なんかも同じで、どんなに飲んでもドキドキして眠れないらしい。全く、小学生の遠足前夜じゃあるまいし・・・と思うけど。しかし、ばばはその場面を見たことがないから、「絶対に寝てるよ」と言って譲らない。「じゃぁ、2千円賭けてみる?」と言って別れた。ホントは5千円でも1万円でも大丈夫だと思ったけど、この日のじじは、ちぴらが帰って寂しかったのか、だいぶ焼酎でメートルが上がっていたから、万が一を考えて2千円にしておいたんだった。
そんな賭け、すっかり忘れていたし、ふざけて言っただけだから、千円は受け取らなかったけど、ホントは2千円だぞばばさん。値切るなよ・・・
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