またしても、昨日の続き話。
Kよんは、職場の無責任な噂に傷ついている。
実はKよんの職場は職場恋愛はご法度なので
彼とKよんの二人の交際は隠している
まぁ、合コンが嫌いな男女が知り合えるのは
職場以外は難しいのだと思うので
それを禁じるのは、なんだか古臭い気がするが・・・
そんな、訳でKよんの休憩時間に彼の噂話が耳に入る。
Kよんが彼女だと知らないので、無責任な噂で持ちきりのよう。
初めの日は、朝、店長がお見舞いに行った時には、はっきりした病名が解らなかったので、入院したと言う噂が流れただけだったが、閉店後、再び店長がお見舞いに行ったときには、病名が確定していた。
店長は口の堅い人だが、もう一人の次長に彼の事を報告したのだろう。
それで、Kよんが出勤した時には、もうすっかりお店の中枢で働く人たちの噂になっていたらしい。
彼も入院が決まった時に、これで次の異動の時には
どこかに飛ばされる事にになるだろうと言っていたようで
自分が左遷される事は分かっていたらしいが・・・
休憩室で「左遷だな」 まぁ、これはいい覚悟のことだから
しかし、「クビになる」 これには、聴いているKよんは辛い。
「腸閉塞って苦しいんだってね」 これも良い。
「自力で車を運転して病院に行ったんだってね」
「たいした事も無いのに、仕事が嫌で病院に
行ったんじゃないの?」
見てもいないのに勝手に噂するなんて酷い
可哀想だとKよんはかなり悔しそうだった。
鼻から胃までチューブを入れられ
喋る気力も無いのに
左遷や自分の地位の心配だってしている
体を治す事の方が大切なのに・・・
そんな事を心配しなければならない会社なのだ。
だから、「クビじゃないか」なんて噂まで
まことしやかに囁かれてしまう。
本当はお台場でKよんは、小さな小さなダイアの入った指輪を買ってもらった。そのお礼に夕食はKよんが奢るよと、収入の少ないKよんの行けるファミレスに行った。そこで食事中、突然彼が具合が悪くなったのだ。
それで、急いで帰る事に・・・
でも、彼はもう車を運転できる状態ではない。
救急車を呼ぼうと思ったが、取り残された車の事が心配だっし
出来るだけ、地元の病院に連れて行きたいと
ブルブル震える彼を乗せて帰ってきたのだ
Kよんだけが、彼が仕事で非常に疲れていること、誰よりも頑張って働いていてクタクタなこと、大変なクレーム処理も頑張っている。精神的にも肉体的にも疲れている事を・・・もう、ストレスがたまっていることを知っていた。
でも、だれもそんな事は知らずに、気楽に勝手な噂をする。
左遷だとか、クビだとか・・・
今日の午後彼は退院した。
お母さんを車に乗せて実家に帰っていった。
大事にならなくて本当に良かった。
仕事の事など考えずに、ゆっくり療養して欲しい。
Kよんの彼は、我家のボンより1歳年上で
ボンと同じ星座で、同じ血液型なのだ。
彼の話を聞くとき、私は何故かボンの事を考えてしまう
どこかボンに似ているのだ。