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桜間の池の景勝を伝える『お石』

2010年04月29日 | 徳島の古刹・史跡
徳島県石井町の桜間地区に建立されている桜間神社。
その境内に、巨石に彫られた石碑『お石』が据えられています。

その高さ約4m、周囲は約10m、重さ約75トンもあるそうで、
徳島県がまだ、徳島藩と呼ばれていた藩政の時代に、
大変な人手(約6000人)と時間(約7年)をかけて立てられたと、
案内看板が教えてくれます。

この石碑が後世に伝えたもの──
それは『桜間の池』という景勝地で、
鎌倉時代に編まれた夫木(ふぼく)和歌集に、
「鏡ともみるべきものを春くれば、
ちりのみかかるさくらまの池」と詠まれ、
つまりは鏡のように美しい池だったのでしょう。

加えて、その広さたるや、
対岸のものが小さくかすんで見えるほどの規模だったそうで、
時の将軍も気にかけるほどの景観であったことがうかがえます。

現在は、土砂の堆積などによって
小さな池になってしまいましたが、
巨大な石碑は在りし日の景勝地を今に伝えています。


▲かつて鏡のように澄んで、広大な広さを誇ったと伝えられる桜間の池


▲桜間神社が先だったのか、お石の建立が先だったのか


▲桜の紋に飾られた青銅馬像が誇らしげに見えた


▲重さ約70トンもの大石を、美波町由岐地区の海岸から、人力で引いてきたのだそうだ


▲藩政の時代に彫られた碑文が、桜間の池の景勝を伝える


▲桜間神社の境内は、桜も多く植えられていたが、もみじの紅葉も楽しめそうだ


▲風化に抗う鳥居の様子が、伝承の難しさを物語っているように思えた

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