音楽家ピアニスト瀬川玄「ひたすら音楽」

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◆ハイドシェック直伝「鍵盤の手前で弾く」

2007年09月11日 | 音楽(一般)
ハイドシェック先生の指示はとても具体的です。
指示は、マスターコースを二週間立ち会っているて、
いくつかの定まったパターンが見受けられることが
分かってきました。そんなひとつをご紹介したく思います。



ハイドシェック先生は、
生徒の鳴らすピアノの音が、時に響きの足りない
口ごもったような音であるとき、即座に

「鍵盤の手前で弾きなさい」

と指示します。
これは、生徒の指を見ながら注意するときもあれば、
驚くべきは、生徒を見ていないで、音だけを聴いていて
「鍵盤の奥で弾くな~!」と注意するとき、
生徒の指の位置は蓋の近く・奥であることが発覚するのが
幾度もあったことです!


出す音と鍵盤の位置の関係は、
私の想像を大きく超えるものでした。


このからくりをハイドシェックは
合理的な理由で裏付けします。それは

「梃子(てこ)の原理」。

鍵盤も一種の梃子であって、
鍵盤の奥(蓋の近く)は支点の近くであって、動力は鈍い。
逆に鍵盤の手前は支点から遠い場所であって、
動き、力、重さ、速さにおいても大きな動力を得られることから、
ピアノの響きある音を出すには、当然この「梃子の原理」を活かし、
鍵盤の手前で弾くのがよい、というのです。



草津アカデミー期間中は練習をする場所も時間も限られているため、
今家へ帰って練習にこの奏法を試みてみると・・・なんとびっくり!!
今までどうにも響きの乏しかった音が
なんと活き活きと鳴り響くではありませんか!!
特に右手高音部ソプラノにおける大事な音が、

コーーーン・・・

と澄んだ美しいピアノの音となるよう・・・
これはピアノを弾く上での
とっておきの技かもしれません!!


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1 コメント

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公開セミナーでの出来事 (trefoglinefan)
2007-09-17 23:29:10
 2002年の12月1日、ハイドシェックの公開セミナーが富山市の八尾コミュニティセンターでありましたが、そのなかでレッスン中に、ピアノの蓋を開けて、生徒さんにメカのことを丁寧に教えていたことが印象に残っています。そして、自分のピアノを実際に開いてみて、音の出る仕組みを理解するようにということを、強く言っておせれたことを思い出しました。
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