音楽家ピアニスト瀬川玄「ひたすら音楽」

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(つづき)◆「印象派」前夜!? ~ サン=サーンス《水族館Aquarium(動物の謝肉祭より)》

2010年11月16日 | ◆一言◆
ところで、サン=サーンスという作曲家について

先の記事《水族館(動物の謝肉祭おり)》につづいて考えてみました。





サン=サーンス(1835-1921)は、

フランス印象派音楽の代表格といわれる

ドビュッシー(1862-1918)、ラヴェル(1875-1937)という

二人の大作曲家の前の世代に属する人です。






フランスの音楽の歴史の流れを考えるとき、

もしも芸術の発展が、突然変異による偶発的な事象だけでない

何か必然めいた「流れ」に即していると推測されるのであれば、


サン=サーンスの《水族館》

あるいは


F.リスト作曲の《エステ荘の噴水(巡礼の年 第3年 イタリアより)》

(ラヴェルがピアノ曲《水の戯れ》を作曲するにあたってのインスピレーションを受けた楽曲と伝わっています)

など、

先人達の蓄積が実り、後年

音楽の世界における「印象派」と呼ばれるようになる

魅力の大きな、音楽分野のパレットに

一段と豊かな色彩をもたらすジャンルが生まれたと

いうことができるのかもしれません・・・







最後に、もうひとつ思い出されましたのは、

20世紀後半の代表的なピアニストの一人、

スヴァトスラフ・リヒテル氏の言葉。



それは、

ピアノ印象派音楽のひとつ、ラヴェル作曲《鏡》の第3曲目

《洋上の小舟》についての氏のコメントです。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ラヴェルの作品は、全て天才的だ。

でも、

《左手のための協奏曲》

《洋上の小舟》

は違う。

このふたつは「超天才的」だ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



他を抜きん出てよい意味で使われた「超天才的」というこの言葉、

今回の私の思ったところでは、

サン=サーンス作曲の《水族館》にもこれが当てはまるのではないか、

というものでした。




ピアノという楽器をつかって奏でられる

「超天才的・最高傑作」として。



















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