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「荒凡夫で」が「存在者として生きる」に 96歳の生き方『金子兜太 私が俳句だ』。

2021年12月18日 09時30分35秒 | 書評
「荒凡夫で」が「存在者として生きる」に 96歳の生き方『金子兜太 私が俳句だ』。

平凡社出版、「自叙伝シリーズの一冊」。
俳人・金子兜太の談話・語録。「荒」は、「自由に」との意味らしい。「凡夫」は「凡人」と訳するようで。
「トラック島での戦時体験、日本銀行での冷や飯、俳壇の保守がえり」。
金子が、よく口にした「金子兜太をささえてきた」三ヶ条と。

黒田自身が感動したという、「デモ流れるデモ犠牲者を階に寝かせ」。
「(樺美智子より一年年下の)学生だった私は、非常な感動をうけていた」と、若き日の金子との出会いを回想する。

「河より掛け声さすらいの終わるその日」。
原稿用紙になにげなく書き付けた9句。子息が、「今、書き上げました」と編集者に。
俳人でエッセイストの黒田杏子は、本句を「辞世の句」と解している。
金子自身に最後の句を残す意図はなかった、と見る。しかし9句中、8句目に記載の本句に着目。

金子兜太 かねことうた 『金子兜太 私が俳句だ』 平凡社 2018年8月
(平凡社紹介)「人生の先輩が切実な言葉で伝える語り下ろし自伝シリーズ創刊」。


https://www.heibonsha.co.jp › book
(帯)「もっと生きもの感覚を磨くことだ」「平凡に生きればいい」。
(カバー見返し)「人は言葉をたよりに生きている」
「言葉は人を励ましてくれる」「心にのこる言葉は、人に手渡すこともできる」。
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