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文学や史跡で登場するマチを旅しながら、折々、紹介することを心がけています。

北方詩 同人詩編集 校歌 弟子屈町教委編『原野の詩人 更科源蔵物語』.

2015年04月22日 07時00分33秒 | 書評


 北方詩 同人詩編集 校歌 弟子屈町教育委員会編『原野の詩人 更科源蔵物語』.
 釧路国 弟子屈町教育委員会が発行した<副読本>シリーズの一冊.

 更科源蔵翁.
 弟子屈町南弟子屈で、開拓農家を営む家に生まれた.若き日に上京して、麻布獣医学校で学んでいる.

 詩人.
 だが、印刷業を手がけて文芸雑誌の発行をめざし、同人誌の編集でも才能を発揮して、同人の指南をかさねた.

 作品は亜寒帯的気候の厳しさ.
 汗してもなかなか実らない生業、ためにすさんだ人心、殺伐にして<あせり>にも似た心理に生きる<男>、その<思い入れ>を丁寧に世に知らしめて、きた.

 更科源蔵文学館.
 弟子屈町では図書館の一隅に部分展示していた作品群を、釧路圏摩周観光センターにまとめて、<更科源蔵文学館>として公開している.
 本書はその作品背景、作家の軌跡を、児童向けに示したものである.長く町立図書館に勤務していた方が、編集の中軸でかかわっておられたようである.

 巻末に年譜、作品リスト、20数校におよぶ小中高の校歌作詩リストが付されて、作家のみならず作品の全容、まことに幅広い生涯の軌跡を読み取ることができる.

 <副読本>シリーズ.
 そう銘打つだけに、平易、わかりやすさにも編集にたずさわったお方の、永年の蓄積と創意工夫がちりばめられているの感が、ある.(弟子屈町教育委員会 2015年3月 非売品).
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