「無人駅」の撮影場所さがしで話題になっているらしい。
秋田内陸線。私の第二の故郷になったかもしれないところ、北秋田市阿仁地方。
ABSラジオで放送してるよ。
ウン十年前のこと。前の日、行くときは地面が見えていたのに、たった一晩で自分の背丈を越えた雪の山。
雪がすべての音を消し去って、静寂の中、墨絵のような神々しい山々。
チロチロと燃える囲炉裏で干しもちを焼いて、ゼンマイとたけのこの、にんじんなどの煮物、キジ、や イノシシ、クマ、ウサギの肉料理。
食べすぎても大丈夫なように「熊の胃」まで用意されて、冬はひたすら春を待つ耐える、自給自足で自分の食をまかなう生活。
同じ秋田県でも、こんな生活があったとは・・・
絶対こんな生活イヤだ。 あの頃はそう思っていたが、終の棲家としてそこに住むことを望んだ男と暮らすうちに、時が止まったような生活もいいのかな と考えるように。
男の背中に見え隠れするものを見てみたい と。
この思いは叶わなかったが、雪深いあの場所だから、厳しいからこそ魅せるあの景色は残像として・・・今も。
(ジャケットの右、木の柱・・・)