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「でにをは」別口入力・三属性の変換による日本語入力 - ペンタクラスタキーボードのコンセプト解説

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3[なんかい][いくえ][ぼうこく]

2016-09-13 | 変換三属性の検討例
<何階・何回・南海・難解・ナンかいを三属性で使い分ける>

何階・何回…属性ハ(第三の属性)
南海…属性イ(名詞全般)
難解…属性ロ(用言全般)
ナンかい…これはナンの部分に注目して名詞属性と捉えることもできますし、普通に通常変換を押したときの変換候補に~かい(疑問・確かめの終助詞)を含む語句を適切に変換することが望まれます。両方の方法で変換可能とします。

ポイント:何ははっきりしない数量をあらわす接頭語なので第三の属性。

もう一例

<幾重・郁恵・育江・生江を三属性で使い分ける>

幾重…属性ハ(第三の属性)
郁恵・育江…属性イ(人名)
生江…属性イ(地名)

ポイント:幾ははっきりしない数量あるいは数量の非常に多いことをあらわす接頭語なので第三の属性。

さらにもう一例

<某国・亡国を三属性で使い分ける>

某国…属性ハ(第三の属性)
亡国…属性ロ(定型句に使われる表現)

ポイント:某は名前・場所・時間などをはっきりとしめさずにいう言葉。または特定の人物事物をわざと示さない場合などに用います。鈴木某などの表現でも某ひとつを属性ハで変換します。
亡国についての注意事項:「亡国」ということばそのものは国を滅ぼすこと・滅びた国をあらわす名詞の語ですが亡国の民・亡国の農協改革などのように定型句や修飾語的に使われることから用言全般となじみやすいので属性ロとして解釈します。


☆3例通して(何階・何回・幾重・亡国)は未定・不定・不明の事物をあらわすのに使われ、接頭語としてつかわれている言葉であるので属性ハの第三の属性として処理します。
第三の属性を活用すれば同音異義語での区別がはっきりできますし、接頭語・接尾語は短いためそれだけ同音異義語の生じるケースも増えてくると思うのでこうやって名詞や用言とは違ったカテゴリを当ててやれば独立した使い分けができると思います。

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ショートカットキー群のキーに機能を割り当てる

2016-09-08 | その他機能キー、ファンクションキー解説
盤面左側、シフトキーよりもっと左に8つのキー領域が確保されており、ここのキーには[Ctrl+F][Ctrl+C]などのショートカットをワンタッチで入力できるようになっています。
これらのショートカットはペンタクラスタキーボードでは苦手なアルファベットのボタンの同時押しがあるため入力するのが難しいであろうとの問題を解決するために特段配慮して設置したものです。
アルファベット同時押しのショートカットは数も多く、[Ctrl]キーや[Windows]キーなど組み合わせる機能キーも多岐にわたるためこの8つのキーだけではすべてをカバーすることはできませんが、多数の中からユーザーが選択してカスタマイズできるようにするなどの措置がとられれば最低限頻出の機能を選り抜くことができると思います。
ただ、機能の配置を忘れてしまったり、複数ユーザーで使用しているときなど設定がわからなくなることも多いと思われますので、ユーザーフレンドリーのためにこの付近に目立つような新たなキーを設置してそれが押されると各キーの設定がガイダンスで表示されるようにすれば、キー配置を忘れるようなことがあってもすぐに思いだせるので便利かと思います。
(「ペンタクラスタキーボードの基本コンセプト」記事投稿当初はそのようなキーの記述はありませんが、なにぶん立ち上げから間がないのでコロコロと新しい考えがでてきます。ある程度まとまったら改稿・追加していきたいと思いますのでご容赦ください)

余分なキーを増やしなかなか手間のかかるものになってしまいましたが、数多くあるショートカットの中から自分の使いたい機能だけをピックアップできるので風通し良く整理されて少しでも利便性が向上すると思っていただければいいと思います。
また、これらの方策はデバイス的に実現可能なのか、アプリケーションごとのショートカットはどうするのか、8種類のキーのためだけにガイダンス表示をさせるのはリソースの無駄ではないのかなどの諸問題が浮かび上がってきますが例によってこれらも今後の検討課題とさせていただきます。
なにせキーレイアウトに大きな変更をもたらすものであるかもしれないので慎重に扱っていかなければなりません。

この点とともに、根本的なことを見落としていましたが、ペンタクラスタキーボードのユーザー像を今一度イメージし直すことが必要ですね。いってみれば机上の空論ですからリサーチやマーケティングをする術もないのでなんとか手探りでせめて試案でもいいので掘り下げていければいいと思います。

…ここまで、ちょっと苦しい解決方法ですがこれが一番素直でまっとうな方法だと思うのでなんとかペンタクラスタキーボードの枠組みの中で解決できればいいと思います。

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F6・F7・F8に空きができるといろいろ用途がありそうだ

2016-09-06 | その他機能キー、ファンクションキー解説
ペンタクラスタキーボードでは盤面下部に(かな/カナ/≪≫)キーがあり入力文字列を全角かな・全角カナ・半角カナへ変換することができます。従来のIMEではファンクションキーのF6・F7・F8のキーを押していましたが、よく使う機能なので押しやすい位置にキーが配置してあることでユーザーの利便性も向上していると思います。
そこで今まで使っていたF6・F7・F8には空きができるので有効利用をするべくさまざまな機能をキーに割り振っていけたら更なるユーザビリティの向上につながっていくと思いますが、ペンタクラスタキーボードの基本コンセプトのデザインに注力していきたいので特にきっちりとこの”空き”部分に役割を充当していくほど何か考えがある訳ではありません。

思いつきですがある程度使いそうなのをあげていくと
・人名変換
・地名変換
・機関名/団体名/それらの略称の変換
・ネットカルチャーを反映した変換
・各地方の方言に対応した変換
・その他特定用途に特化した変換などが考えられます。
変換以外の用途では単語登録などのIME機能操作などを充てたり、学習の削除などの諸機能関係のショートカットに使うことなどができそうです。


顔文字だけで専用のキーを割り当てるのもどうかと思ったので「ネットカルチャーを反映した変換」全般に入れてみましたがどうでしょう、顔文字単体でも十分需要があるのかもしれませんね。
この辺は好みが多様化しているのでいくつかある中からピックアップしてカスタマイズできるといいかもしれません。
ペンタクラスタキーボードはアルファベットの連続的な入力はあまり向いていないのでHTMLタグなどの変換もニーズがあるかと思います。

まあ詳細はペンタクラスタキーボード全体のコンセプトがきちんと固まってから考えていけばいいですし、これらのコンセプトの特有のインターフェイスや機能的な面でまだ十分にフォローしきれないことが検討の結果浮かび上がってきたらそれを補完するような意味で割り当てる機能を吟味すれば良いと思います。
資源は有効に使いましょうということでいろいろな可能性は今後の楽しみとしてとっておきたいと思います。

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形容詞も思い通りに変換したい

2016-09-01 | 形容詞研究

ペンタクラスタキーボードの別口入力にはナ形容詞(形容動詞)の活用語尾の各種変化である「な」や「だ」の入力専用のキーが用意されていますが、イ形容詞(形容詞)には特別しつらえてあるわけではなくその差はどこからくるのかという疑問も湧いてくるかもしれません。
考えて見れば不思議なことかもしれませんが両品詞の傾向の違いに着目すればおのずと答えは出てきます。
まず目につくのは形容動詞の数のほうが際立って多いということで、そのバリエーションも漢語系のものからカタカナ系形容動詞までさまざまあり語幹の独立性の高さから柔軟に使用場面に対応でき表現の幅の広いものであるということです。
それに比べて形容詞は新語・造語の類も少なく、「+だ」で簡単に語彙数を増やせる形容動詞とは違って表現に限りがあるので文法上有意義なはたらきはあるものの比較して埋もれてしまっているのだといえます。

それに形容動詞の特性として「都会な」「クラシックな」のように活用語尾がつくときは文字通り形容動詞であるものの、「都会」「クラシック」単体でみると単純に名詞として(形容動詞の語幹としてではなく)とらえられる場合もあり語性にゆれが見られることが多々あります。
効果のほどはわかりませんがIMEにとってこれらがはっきりとナ形容詞(形容動詞)のマーキングされたものだとわかっていれば少しは文の構造解析に役立つ場面もあるかもしれません。

ここではイ形容詞(形容詞)について述べたいと思うので形容動詞のことはこれくらいにしたいと思いますが、形容詞全般の変換に関していえば別口入力を使わなくても別の便利な手立てがあるのでそれを活用してみましょう。
それは簡単なことなんですが3つの変換キー、三属性変換を使って形容詞を変換する方法でこれをうまく機能させれば形容詞の変換がらみのトラブルはだいぶ減ると思います。
変換意図の要因はいろいろ考えられるのでざっと挙げていきたいと思います。

まず考えられるのは形容詞の終止形・連体形の語尾「い」には「医、位、委、衣、意」等同音で混同しやすい接尾語があるのでそれを防ぐために属性ロ(用言全般)のキーを押して形容詞に変換するよう促すことです。
次に対象になると思われるのは使う人は限られてくるかもしれませんが、「ダサい・ナウい・ムズい・ケバい・キモい・メタい・チャラい・ペラい」などの口語的な形容詞を使用する際に、[カタカナ部]-[い]のように字種を変えたいときにあえて属性ロを指定してニュアンスを出すのに使われる場合です。
これらは学習するなり品詞登録するなりすれば使用できるかもしれませんが初期段階から使う分には多少便利なのかもしれません。造語法則のわからない未知語を無理やりにでも形容詞にさせたいとき(例:イスカンダルい)には需要はあるかどうかわかりませんが使えると思います。
さらに未知語について突っ込んで考えると形容詞の活用(かろ・かっ・く・い・い・けれ)の各活用変化時にも対応できると良いと思います。

なお通常変換ではそういった形容詞のでてくるユニークな場合の変換には最初は対応できないかもしれませんが、変換ロの学習が効いた後では通常時の変換にも学習の結果が反映されるように(むやみに変換過程に干渉されない限りにおいては)なるとユーザーにとっても使いやすいものになると思います。
このとき大事なのはわざわざ品詞登録をしなくても済み、変換ロで文字列変換をしたことで自然とIMEに理解させることができるのが理想です。
もちろん欲を言えばどんな場面でその語が使用されたかという用例的なことや、品詞は形容詞である、ということも理解・処理していければ申し分ありません。
変換の三属性と単語の品詞とでは別ものでカテゴリー体系もデータとしてのふるまいも異なるものですが、前後の文脈や付加された属性情報などのヒントから適切に品詞を割り出してIME学習につなげていくことができれば品詞登録の省力化ができますし日本語変換においても新たな可能性が広がっていくと思います。


※3/14追記
この記事中での「形容詞の変換は属性ロで変換すればよい」…との見解はのちの検証で一部撤回し軌道修正することになりました。
詳しくは
未定義③キーにあてる別口入力キー候補その4…[い]
の記事をご覧ください。


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