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「でにをは」別口入力・三属性の変換による日本語入力 - ペンタクラスタキーボードのコンセプト解説

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ポメラの立ち位置が面白いのでこの方面の新セグメントを夢見る

2019-05-23 | 当ブログの基本的な考え方・方針・見解

思いついた文章をさっと開いてパッとメモ…2008年に初代機が発売されて以来各所から絶大な支持を誇るデジタルメモツール、『ポメラ』(キングジム開発製造販売)。
文字入力専用と思い切ったコンセプトながら日常動作に優れており、バッテリー長持ち、開いて即起動、使いやすい日本語入力ATOK搭載、キータッチもメカ的に快適、黒バックに白文字にもできる。
…ヒットするのもうなづける、非常に練り込まれた商品だと思います。

さて我がペンタクラスタキーボードもデバイスとしての位置づけやユーザー層や使用シーンの想定など外的環境への目配りをしっかりしなければなりません。
当然冒頭で紹介したポメラからくるインスピレーションもあるかとは思いますがここまで割り切った作りには到底追いつけそうもないので、拙案なりの独自の道を切り開いていくしかありません。
ペンタクラスタキーボードはとにかくデカいので、ノートPCみたいに液晶開閉のブック型に収めるのは難しいので、タブレット+スタンド+キーボードみたいな形にどうやら落ち着きます。
要は、マウス+キーボードのインターフェイスを捨てずに、画面はタブレットPCみたいにスタンドアロンでも動作する…といった具合でなにやら面妖なシロモノではあるのですが、
現時点でも存在する取り外しもできるタブレット一体型PCとよく似た構成ではあるのですが、既存型のマルチ/分離タイプとは味付けが少々異なり、ビューアorマウス依存というべきなのか何だかよくわかりませんが主従関係が色濃く出ており、タブレットとしては検索窓に入力するぐらいはできるものの基本的にはWeb閲覧/メディアビューアとしての[見る]に重きを置いております。
他方、文章入力とマウス使いのWeb閲覧(コピペやページ検索)は通常の[見る]だけの行為とは一段別ものとして扱い、これを通時の使い方としてマウス複合オペレーションを[主]に置いたウエートのあるデバイス(キーボード稼働)が最適形なのかな、と思っております。
無論、問題はあります。
バッテリの問題、実質2デバイスであること、タブレット使用時の日本語入力はペンタクラスタキーボードの良さを生かし切れていないそっ気のないプレーンな変換システムとして併存させるのはそれだけのためにあるのはもったいない、起動の早さは望めそうもない、等々…。

普通なら中途半端に欲張ってて割り切りもない筋の悪いコンセプト。
コスト度外視のガジェット道楽ふぜいになりそうなシロモノ。
こんな立ち位置、市場として成り立つわけがない、などのお叱りを受けそうですが
やれ執筆だ創作だと肩ひじ張ったニーズのその手前に、数多の潜在マジョリティである、ものぐさ/無精/怠け者のニーズに応えるスタイルもあっていいのではないかと…。
ネットを徘徊しながらちょこちょことメモメモしたり→後でそれを切り貼りして適宜加筆してテキストを作り上げる、作業っていうのも発信型ではなくて蓄積型の人にはよく見られる使い方だと思うのです。
インプットの多い時代に情報の断捨離も求められる昨今ですが、溢れくる情報も捨てられない…そんな人たちへの受け皿となってくれるはずです。

先程のポメラは単体で成り立っている自己完結した製品であるところも特筆すべきところであります。
なにしろストアとかアプリだとか余計な事を考えなくて済むのがいいです。(最新機種ではiPhoneとの連携や無線LAN搭載などもありますが)
ペンタクラスタキーボードにおいてもあれこれ盛り込んで欲張ってしまうとエコシステムの構築・管理に多大な労力を割かれてしまうので、サードパーティを広く招き入れての"プラットフォーム志向"ではなく、
単なる道具に徹する"ツール志向"を貫いて、言い方はアレですけれど中央集権的に、ミニマリスト的に覚悟をもって処すことが肝要ではないかと思います。
この立ち位置を表すとしてもPC/スマホ/タブレットそれぞれの役割に収まりきれるものではなくあえて名前を付けるなら「ポメラセグメント」あるいは
メディアビューア、Web閲覧も織り交ぜてのペンタクラスタキーボードの有り様をより切り取る言葉として「ゾーシ(草子・ZOSI)デバイス」なるものを提唱したいと思います。
既成概念を打破するにはまず名づけから…ということで付けたこの概念ですが、拙ブログでは時々トンチンカンな事を言ってしまうのが悪い癖でして申し訳ありません。
ですがこの「草子」という言葉は娯楽的な書物という意味もあり、カジュアルなニュアンスももちつつ「絵草子」などのようにテキスト以外のメディアビューアのイメージの広がりにもピッタリだと思うのですが、どうでしょうか?
草稿・草案・起草といったドラフトの作成過程で使われる「草」の一文字を使うことにも大きな喚起力があります。
単体での読み方は「そうし」ですが、あえての意味を持たせるための際立たせの用をもたせるために「ZOSIゾーシ・デバイス」としてみれば、なにやら先進的でカッコいいものに見えてくるからなんだか不思議です。
こういった言葉は車輪の再発明というかすでに同様の概念があるかもしれませんがペンタクラスタキーボード界隈としましてはこの用語を使いたいと思います。

 

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令和になってからのキーボード配置図練り直し

2019-05-04 | 配列・レイアウト・機能キーについて
2019年 イジった所
でにをは部:だ⇔や   入れ替え
中央斧の刃キー:ー⇔ん 入れ替え   (左:ん-っのクラスタ/右:スペース-(ー長音)のクラスタ)
左辺縁部クラスタ:を[]「」⇔ぱ行   入れ替え

ペンタクラスタキーボードキー配置図 令和元年案
<ペンタクラスタキーボード 令和元年案>

まだまだぎこちない運指のストロークのアラが気になる…ということでここへきてさらなるキーボード配置変更をさせてもらいました。
べたかなクラスタを含むクラスタキーの配置入れ替え、中央斧の刃キーの細かな変更、そして手前下部でにをはキー部の要素の入れ替えなどやや大幅な変更案です。
これらの中では「だ」の右エリアへの変更が一番効果がデカいと思われます。
「だと思う」…これが長らく懸案だったクリティカル接続でしたがようやく右左打鍵に構えることができたのは大きいですし、
「だったから」「…んだ」など「だ」まわりの語尾接続がよりスムーズになった、と同時に<ー⇔ん 入れ替え>の効果も合わせて右左打鍵を構築することとなり、「だ」まわりの不便を解消することができました。
入れ替わった「や」にしてもア段のベクトルを向いている「でにをはキー上方向部分」ですし左側になったとしても特段の不都合はなさそうなので収まりの良い入れ替えでした。

べたかな「ん」の位置変更は他にも頻出の「ちゃん」の打鍵も良くなったですし、N・B・M行終止の各動詞(死ぬ・叫ぶ・読む)のテ形や過去形が撥音便で濁る変化のキワ部分「--んで」「--んだ」の運指も左右になったのでスムーズさが増したと思います。
「ん」自体はわりと語頭には来ないものの後接ではあらゆる音素からつながっている傾向があるのですが「ん後続」の「んで」「んだ」に特別着目して左右打鍵を整える構えに寄せていったのは結果として正解なのではないかと思います。
またこの音便形とは別に、「…のだ」の口語表現「…んだ」もよく使われるので重宝するかと思います。

あとはナ行の奥(上方)に を[]「」 を配置した変更となりましたが、これはもともとパ行が置いてあったところでナ行-パ行で縦真上チョイ離れのやりにくい運指であったのを改めて、左辺縁部上方の「を」を含むクラスタのあったところと交換しました。
吉と出るか凶と出るかわかりませんが思い切って変えました。
運指変更で考慮した点はかすかな感覚的なものですが以下の事を念頭に置いて割り当てるに至った次第です。

・左盤面のナ行付近のホームポジションは、タッチ液晶下のサ行・ハ行の運指を意識すると重心がどうしても手前(下方)側にウエイトを置かざるを得ない、よってナ行上(奥)に頻出クラスタを配置してしまうと下重心と奥重心とで両立しづらい構えになってしまう。よってパ行は左辺縁部に逃がしてこのあたりのエリアは上下運指にも厚みのある一角で固めてしまうことができるので幾分マシではないかとの推測
・幸いにも、パ行ア行がらみの頻出運指「--ぽい」に関しては上下移動ではあるもののちょっと斜めハスになっている運指なため幾分打鍵しやすいのではないか、との判断

…などを勘案してクラスタを入れ替える措置としました。

ブログ開始から随分経つのですが、キー配置はやはりまだまだ試行錯誤・模索を含めて改善点がまだまだありましたのでここらで小まとめとしてこのカタチへと至ることとなり、最適形へ少しでも近づいていけたらいいなと思っております。
本当なら改訂版・ペンタクラスタキーボードの基本コンセプトを刷新して作り変えたいところですが、製作に時間がかかってしまう見込みなため、まずはレイアウトの変更というビュジュアル部分を先行してお示しすることとなりました事をご理解ください。
私もこの新配置がなじむまで画像を見ながらあれこれ思案を巡らせていきたいなと思いますので、まずは当面のカタチとしてお見知りおきくださいませ。

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