昨年まで「大阪芸術大学プロムナードコンサート」として開催されていた、毎年夏の音楽系学科による演奏会が、今年は塚本学院創立80周年記念で「大阪芸術大学サマーミュージックフェスティバル2025」として、大阪で開催されます。出演者が意気込み語りました。<近藤夕日>
今回は、「大阪芸術大学サマーミュージックフェスティバル2025」に出演する演奏学科クラシックコース管弦打コース4年生でトランペットを担当する長尾和香さん、声楽コース2年生の西木くるみさん、そして指導にあたる永松圭子特任教授に聞きました。

(写真:管弦打コース4年生の長尾和香さん)

(写真:声楽コース2年生の西木くるみさん)

(写真:永松圭子特任教授)
記者 多くの高校生も来場する中、今回のコンサートの特に注目してほしい点はどこですか?
永松特任教授 今回のサマーミュージックフェスティバルでは「ONE PIECE」の楽曲や「宇宙戦艦ヤマト」など、若い方も楽しむことができる楽曲が組まれており、大阪・関西万博で演奏をさせていただいた合唱曲も再演します。このようなアニメソングを管弦打とオーケストラで演奏をさせていただく機会は珍しく、楽しみにしています。また、本校の演奏学科客員教授木下牧子先生の合唱曲「おんがく」をオーケストラと共演することも大きな楽しみのひとつです。
記者 演奏学科での学びの中で、やりがいを感じているところは?
長尾さん 大阪芸大は他の音大に比べて学生数が少ないんです。そのため、一人一人が教授に演奏を見てもらうことができ、活躍できる場が多いところが強みだと思います。そして、実は自分の担当ではない教授にも演奏を見ていただけることがあります。私も実際にチューバを担当されている教授に練習を見てもらっていました。
西木さん 大阪芸大は演奏を披露させていただける場がとても多いです。フェスティバルホールで演奏する機会は貴重だと感じています。一つの公演で奏者とお客様との関係も一期一会だと思っています。そのためこの貴重な機会を大切にしたいとおもいます。
記者 出演する学生に期待することは?
永松特任教授 大阪芸大はオーケストラと一緒に色々なイベントを行いますが、なかなかこのような機会は他の大学では経験できないと思います。オペラでもそうで、本格的なホールでの公演は貴重であり、経験豊かなことをしています。サマーミュージックフェスティバルではクラシックコースとポピュラー音楽コースの演奏があり、独特の気づきがあると思います。そして、演奏ではアンサンブルを通し、音と心も調和をしていく中で、今この時間の大切さに気がついてくれればうれしいです。そして、素晴らしいソリストの方々が参加されるのでリハーサルの時間も含め、いろいろと学びとってほしいと感じます。サマーミュージックフェスティバルの準備期間の間に学べることが山ほどあります。演奏するまでプロセスをしっかりと積み上げて、曲が1つになっていくように仕上げていくことを肌で感じることは大きな体験だと思います。
私は学生達のサポートを行うので、みんなが輝き、充実している実感を持ってもらいたいです。演奏に対して喜びを持てるまで、高まっていってほしいと感じます。プロセスがあるからこその充実感が存在するので、この経験を今後に活かしてほしいです。
記者 今回のコンサートに向けての意気込みをお願いします。
長尾さん 私は4年生で、今回が最後になります。今まで(のプロムナードコンサートで)は、先輩に助けてもらっていましたが、今回は私が引っ張っていかないといけません。自分はパートリーダーなので、大学院生を入れたトランペット担当の13人を引っ張っていけるよう頑張っていきます。
今回は大阪公演のみになるため一つの公演に集中し、大阪芸大80周年なので、例年よりも気合を入れて頑張ります。
今回のソリストで舞台芸術学科教授の島田歌穂さんは「レ・ミゼラブル」の日本初演を担当された方であり、初めてご一緒するので楽しみにしています。そして、「レ・ミゼラブル」の曲が目玉になると思うので、力を入れたいです。
西木さん 今回、万博公演と同じ曲目がありますが、万博の時とはまた違うカラーで演奏ができたらと思います。そして、このような場をいただいていることに感謝し、大阪芸大の名に恥じぬような演奏ができるように頑張ります。
記者 来場者へのメッセージをお願いします。
長尾さん 大阪芸大のプロムナードコンサートは一年の中で大イベントであり、これまでもいろいろな方が来てくださいました。芸大の魅力や、クラシックコース、ポピュラー音楽コースをいいなと思ってもらい、ぜひ入学してもらいたいなと思います。大学主催のコンサートはもちろん、発案から本番まで全て学生だけでコンサートを開催し、アンサンブル形式で頑張っているので、これをきっかけに見に来てもらえたらなと思います。
西木さん 私は、音楽からでないと感じられないものがあると考えています。私は「音楽は国境を越える」という言葉が好きで、実際に合唱をしていると音楽によって観客と通じることが出来ていると感じることがあります。お客さんにとって音楽を感じる時間や座っている時間はゆっくりした時間であり、普段はなかなかこのような時間が取れないと思います。そのため、精神的な穏やかな音楽をお届けしたいです。
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了