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ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第一話Part3

2024-07-14 19:32:31 | 日記
(やってしまった……)
 
 そんな風に園田亮は思ってた。実際まさかこんな結果になるとは思ってもみなかった。
 
(じ、自重しようとは思ったんだ……けど……)
 
 園田亮はバッドをみる。久々に握ってそして気持ちのいいバッティングが出来てしまった。それによって園田亮が心の奥へと押しやってた野球少年の心がホップステップジャンプして顔を出したといっていい。そもそもがあんな気持ちのいいバッティングなんてのはバッティングセンターでもそんな出来ることじゃない。あんな50球を全部ホームランで打ち返すなんてもちろんだが園田亮だってやったことない。
 
「実はお前らグルなんじゃ?」
 
 そんな声が先輩から上がる。今は園田亮が立石の投球をほぼすべてホームランにしてしまった事に対しての話し合いが行われてた。そこに参加してるのは主に三年生だ。なにせ今年の夏で卒業となってしまう彼らは日夜甲子園を目指して練習してる。
 そんな中、こんなパワーヒッターが表れたとなれば、甲子園へはぐっと近づく。この学校は甲子園常連校ではあるが、優勝までは遠いみたいな……そんな学校だった。だからこそ、先輩たちは代を重ねるごとに俺たちの代で優勝をとるんだ――という思いが強くなってる。
 そのためなら二年だって一年だって実力があるのならレギュラーになるのもいとわないという気風があった。だからこそ園田亮の驚異的なバッティングは魅力的だった。けどやっぱりすべてをホームランってのが引っ掛かった。確かに驚異的だ。けど凄すぎる。リアルじゃない。そういう考えがどうしても湧き上がるから、園田亮と立石が組んで園田亮を復帰させるために一芝居撃ったんじゃないか? という声も上がったんだ。
 
 けどそれならもっとうまくやるだろう……と声もあるし、そもそも立石は本気で落ち込んでた。流石にグルという線は考えづらいとは先輩たちはわかってる。
 
「おい園田。バッターボックスに立て」
 
 そういったのは一軍のピッチャー。この学校の野球部のエースだ。その彼の言葉に空気がひりつく。その言葉の意味を皆がすぐに悟った。これは『俺の球をホームランにしてみろ』という挑戦だ。
 そしてそれが出来たら……きっと問答無用で復帰が出来るんだろう。それだけの権力がエースにはあった。彼は野球至上主義なのだ。ピッチャーマウントにたったエースと向かい合うとその存在感に押しつぶされそうな感じさえ園田亮はした。けど……負けるわけにはいかない。だから彼は構えた。
 
 大きく足を上げるエース。特徴的なその投球フォーム。そして――
 
カキーン!!
 
 ――再び気持ちのいい音が空に響いた。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 23

2024-07-14 19:24:54 | 日記
 私達はその場を離れる。私はその間もさっきもらったデータを解析してる。そして上に行くと大きな横穴が空いてた。なのでそこから別の船に移った。そこはさっきのところほど大きくはない。なのでG-01はギリギリ通れる……くらいだ。けどこっちもそこそこ進んでる文明の船って感じはある。船と言ってるけど、その形は飛行機に近いし。
 
 そこに入った時、サササーと何やら逃げてった。きっとあの目玉のやつではないだろうか? 単体で挑んでも私達には勝てないと判断してるんだろう。けど……
 
「見てます」
 
 そういうミレナパウスさん。けどそれは正しい。そう、目玉達は私達の邪魔はしない。けど……その大きな目をこちらに向けてる。観察してるようだ。わたしたちの弱点を探ってるのかもしれない。なかなか組織的だったし、新たなトップが出来てその命令を遂行してるのかも。そもそもが私が倒したあの巨大な目玉だけがトップとは限らないからね。
 あの目玉はあくまで現場のトップだった……という線もある。だから本当の頂点は別にいる……みたいなさ。まあけどわざわざ捕まえてしばいて吐かせる……ということもする気はない。集まってたらきっと大丈夫でしょう。
 
 そして今度はこの船の内部システムにもアクセスをアイは試みる。また何か情報がないか探りたいんだろう。実際上に行っても、下に行っても、なにか目的があるわけじゃないからね。
 そもそもがここに何故にメタリファーが連れてきたのか……それがわかってない。だから理由があるのならそれを知るためにも、ここに残されてることを調べていく必要がある。
 
 でもどうやらこの船の電源は入らなかった。いや、そもそもがどのくらい長い間、この次元にあるのかもわからないからね。さっきの船のほうが異常だったんだろう。こっちが普通だろう。ぶっ壊れて電源も何も入らないっていうね。
 
 でもどうやらアイは諦めてないらしい。
 
「この手の物体基盤なら、どこかにデータが保存されてるはずです。それさえ取り出せれば、G-01ならそれから残ったデータを吸い出せるはず、でしょう?」
 
 なんかまたそんなことを言ってきた。いや、知らないけど……アイが言うにはこの船はデータを物体に保存してるタイプだと判断してる。だからそのパーツが無事なら、それを取り出してG-01が直接データを吸い出せばいい……というわけみたい。
 私はそんなに機械に強くないんだけど……けどそれを見つけたらG-01が勝手にやってくれるとは思う。
 なので……
 
『ええ、当然です』
 
 とりあえずそんなふうに言っておく。