隠岐の海(手前)を寄り切りで破った旭天鵬=平博之撮影
大相撲九州場所8日目(21日・福岡国際センター)――36歳の旭天鵬が元気いっぱいだ。
「毎日、毎日が必死だよ」。そう言いつつ、肩の力が抜けた感じがいい。
期待の若手との一番。身長は同じ1メートル91、体重は2人とも150キロ台だが、年齢は隠岐の海が25歳で、ひと回り近く離れている。
右四つがっぷりの攻防となり、ベテランは、ここぞと寄った。が、若手も踏ん張って残した。「前に出ようと思ったけど、重かったから。長引くと疲れるし」と旭天鵬。あっさりと方針転換すると、攻め込んできた相手の力を利用しながら振り回し、逆方向に寄り切った。勝負の機微もよくわかっている。
黒星発進で、意気消沈した翌日から7連勝。発奮しなければいけない理由がある。同じように、白星を重ねている38歳の魁皇の存在だ。秋巡業中には、「ボチボチやろう」と互いに健闘を誓い合ったという。「大関は、スーパーおじさんだからね。元気な若い人に勝っているのを見ると、オレも、と思うんだ」
そんな気持ちに魁皇も応えた。豊真将の攻めをしのぎ、鬼の形相で得意の小手投げ。こちらは、3年半ぶりの7連勝だ。奮闘を続ける「おじさん同盟」。満員の館内で、テレビ桟敷で、勇気づけられた人も多いだろう。(向井太)
(2010年11月21日22時34分
読売新聞)
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