個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

勉強しても勉強しても成績が伸びない子どもたちの進路

2017-12-16 10:22:01 | 教室から
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

社交的な人とそうでない人って、いつぐらいに、どのようにして分かれるんでしょうね。私は小学生の頃は、人前で話したりするのは苦手でしたが、友達は少ない方ではなく、毎日放課後には友達と遊びまわってるような、どちらかと言えば明るい活発な子どもでした。それが、中学生になった途端に、同級生となんだか話しにくくなり、学校が楽しい場所ではなくなってきました。

小学生の頃に仲の良かった友達とも、あまり話さなくなり、中学生になった私は「暗くて、真面目な生徒」に変わりました。そんな私ですから、中学校のいわゆるヤンキーたちと仲良くできるはずもなく、近寄ることもできませんでした。なんとか目をつけられないようにと思っていましたので、ますます目立たないように口数も減っていき、毎日平和に終わることだけを願っているという状況でした。

一方で、私とは正反対で「こんな感じになれたらいいのになー」と少しあこがれていた子がいました。中2のときのクラスメイトの男の子で、名前はすっかり忘れてしまいましたが、その子はヤンキーではなく、勉強もクラブも真面目にしている子でした。ですが、ヤンキーだろうが真面目な子であろうが、どんな子とも仲良く話ができるタイプで、子どもながらに、こんな子が将来社長さんとかになるんだろうなーと思っていました。

私には絶対無理だーと思ったので、高校こそはヤンキーのいない学校に行こうと決意して勉強始めたのは以前書いた通りです。そして、今後もしヤンキーと絡むことがあっても、決してビビらないように、そのためには喧嘩が強くならねばならぬと思い、格闘技を始めようと、本当は打撃系がよかったのですが高校には打撃系のクラブがなかったので、それで柔道を始めたんです。たいして強くはなりませんでしたが、幸い高校にはヤンキーと呼べるような生徒はいませんでしたので、平和に過ごすことができました。

たまたま私は猛勉強して、偏差値の高い高校に進学することができ、平穏な学校生活が送れましたが、逆に極端に偏差値の低い高校は、やはりヤンキーと呼ばれるような生徒が多く、荒れている学校も多いです。もし私が勉強しても成績が伸びず、このような学校に行くことになったとしたら、絶対に不登校になっていたと思います。別にヤンキーの全員が全員、悪いとは思っていませんし、どちらかといえば、気持ちは優しい子も多いです。ですが、それは大人になってわかったことでして、当時の私にはヤンキーは全員アウトでした。ですので、私の社交性では、とうてい彼らと付き合っていくことはできなかったでしょう。

今の中学生の中にも私のようなタイプは必ずいます。しかし、勉強しても勉強しても成績が伸びない子もいるでしょう。もしかしたら、なんらかの障がいがあるのかもしれませんが、だからといって必ずしも障がい者として生きていかなければいけないとは限りません。彼らの中には、確かに計算もあまりできなく、漢字や言葉も知らず、学校のテストの点数は1桁になっている子もいます。ですが、クラブ活動でスポーツはできますし、もちろんそのルールも理解できていますし、気配りもでき、ですから友達もたくさんいます。勉強ができないという点以外は、なんら他の子と変わらないのです。社会に出て働くことも、もちろんできない仕事はあるでしょうが(それは私も同じです)、やっていける仕事もたくさんあります。日常生活においては、ほとんど何の支障もないのに、学力だけが低いため偏差値の低い高校しか進学できません。しかしヤンキーが苦手な子どもにとって、ヤンキーが半分以上いるような学校に行くことは地獄でしょう。

大阪では以前書いたように、エンパワメントスクールのように、もう一度勉強を真面目に学びなおしたい子どもを対象とした高校が増えてきています。こういった学校をもっと増やしていくことが必要です。学力が低くても、真面目に勉強したいと思っている子どもはたくさんいますので、彼らにとって魅力のある高校をつくらなければなりません。学力検査もほとんどなく、面接や中学校の調査書などで真面目に勉強する気がある生徒だけを合格させるような高校があってもいいのではないでしょうか。

しかし、ここで新たな疑問が。そもそも高校で勉強することがそれほど必要でしょうか?小学校で学習するような最低限の学力が身についていれば社会に出て仕事をすることは可能です。勉強が苦手で、何かの原因で勉強しても学力が伸びない子どもに勉強を続けさせるのは、自己肯定感を高めることはできませんし、効果がほとんどでないことに時間とお金を費やすのはどうかと思います。このような子どもたちには、仕事に必要な能力や技術を身につけることができるような、より専門学校に近いものが必要なのではないでしょうか?最近は、高校ぐらい卒業しておかなければ就職もできないという流れができてしまい、高校に進学しないことを異常だと思う人がほとんどです。しかし、私は厳しい言い方をすれば、高等教育を理解する能力がない子どもに高校で勉強させることの方が異常に感じます。高校で勉強する事だけが正しい道ではなく、より仕事を意識した勉強、職業訓練のできる学校に進むことの方が合っている子どももたくさんいるはずです。そういった道を選択できるようにするためには、専門学校を増やし、普通科の高校に進学することが当たり前という風潮を壊さなければなりません。義務教育が終わる中学校を卒業してからの進路は、もっと勉強したい子どもは高校に進学し、そうでない子どもは専門学校に進む、こういう形こそが理想的であると私は思います。

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