個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

私の心の支えとなった言葉

2018-06-15 10:40:33 | 不登校
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

もう20年ほど前になるでしょうか。私はある詩と出会いました。原文は英語ですので、少しニュアンスは異なるかもしれませんが書きますね。

「選ばれざる道」
黄色い森の中で道が二つに分かれていた。残念だが両方の道を進むわけにはいかなかった。一人で旅をする私は、そこに長いことたたずみ、一方の道の先を見透かそうとした。その先は折れ、草むらの中に消えている。

それから、もう一方の道を歩み始めた。一見同じようだがこちらの方が良さそうだ。なぜならこちらは草が生い茂っていて、誰かが通るのを待っていたから。本当は二つとも同じようなものだったけれど。

あの朝、二つの道は同じように見えた。枯葉の上には足跡一つ見えなかった。あっちの道はまたの機会にしよう。でも、道が先へ先へとつながることを知る私は、再び同じ道に戻ってくることはないだろうと思っていた。

いま溜息とともにこれを伝えよう。ずっとずっと昔、森の中で道が二つに分かれていた。そして私は……私は人があまり通っていない道を選んだ。そのためにどんなに大きな違いができたことか
                                   byロバート・フロスト

この詩は、ロビン・ウィリアムズ主演の「いまを生きる」という映画の中でも出てきます。私の好きな映画の1つです。

いろいろな解釈のしかたがあるでしょうが、当時の私にはとても衝撃的な言葉でした。今もこの詩に力をもらっているように感じます。

大学卒業後にひきこもっていた私は就職戦線からも完全に離脱し、社会からどんどんと離れた場所で生きるようになっていました。「あのとき仕事を辞めていなかったら」「大学受験でこの大学を選んでいなかったら」「勉強じゃなく、もっとスポーツや音楽などいろんなことをしていたら」そんなネガティブな気持ちでいっぱいでした。

まわりの友人がみんな働き出して、社会人として頑張っているのに、どうして自分は。でも、そんなときにこの詩に出会いました。大学卒業して就職できたのに、2週間で辞めて「ひきこもり」という選択をしたのは私自身です。他のだれかに命令されたわけでもなく、社会でもなく、もちろん家族でもなく、私自身が選択した道なんです。でもこの道は、決して大多数が通っている道ではありません。これからどうなるのか想像もできないし、不安でいっぱいでした。

そんなときに、この詩が教えてくれたのは、おそらく私はそれまでにも数えきれないほど多くの選択をしてここにたどり着き、何か意味があってここに導かれたはずなんだということです。

「ひきこもり」という足跡が見えないような道を今こうして私自身が歩いていることにもきっと意味があり、何か大きなものを得ることができるはずだ、そんな気持ちになってきました。そして私は「ひきこもり」をやめ、学習塾を立ち上げようと決意したのです。

社会経験もなく、資金もない私にそんなことできるはずがない。それに自営業なんて不安定なんだから、贅沢言わずに探したらどこか就職先もあるだろうから、絶対そっちの方がいいよ、と忠告してくれた人もたくさんいました。ですが私にはそっちの道よりも、学習塾を経営するという道の方がとても魅力的に見え、とても楽しいように思えましたので、迷わず立ち上げの準備をしました。

こうして始めた学習塾の経営が、もう約20年続いています。今振り返って見ると、とても長い道のりで、ひきこもり時代に立っていた場所はもう完全に見えなくなっています。あのとき別の道を選んでいたら?などと考えることはまったくありません。私が選んだこの道は私にとっては最高の道だと自信を持って言えます。

不登校の子どもたちも「学校には行かない」というあまり人が通っていない道を選択しています。でもきっとその選択には意味があるし、その選択をした人間しか得ることのできないものがたくさんあるはずです。引き返すことなんてしなくていいんだ!今歩いているその暗くて細い道は決して行き止まりなんかじゃない!いつかもっと歩きやすくてワクワクするような道につながっているんだ。そしてそこから歩いてきた道を振り返ったとき、きっと「なかなか険しい道だったけれども、だからこそ楽しかったな。これからは自信を持って自分の道を選んでいけるわ」と思えるはずです。

ONE-SのHP

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