個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

学校教育や制度に関する疑問①

2022-04-06 16:39:13 | 教室から
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

新年度が始まりました。

ポスティングも順調に進んでいて、多くの方々に読んでいただき、そして多くのお問合せ・体験授業・入塾、本当にありがとうござます。ご縁を大切にし、「この塾を選んでよかった」と思ってもらえるよう頑張っていきますので、よろしくお願いいたします。

今回はこれまで約20年間、多くの生徒たちと一緒に勉強をしていく中で、私が感じている主な現在の教育の問題点をいくつか書いていきたいと思います。これまでの内容と重なる部分も多いかもしれませんが、最後まで読んでくださると嬉しいです。

まずは中学校の成績のつけ方や、課題に関することです。毎年この話題については触れているかと思いますが、ここを無視しては学校教育は変わらないでしょうから、何度でも書きますし、何度でも教育委員会に問い合わせをしたいと思っています。どういう点が問題かというと、中学校では成績をつけます。その成績は受験に関わってくるものですから、1~5の五段階でつけられたその成績が1つでも下がるとめっちゃ落ち込む子もいます。ほとんどの学校では、その評価はテストの点数、そして課題を提出できているかどうか、授業態度など総合してつけられます。この課題提出というのがどんどん学校をおかしな方向に導いているように感じます。

近年中学校ではテストの点数以外でも生徒たちを評価するという流れになっています。ただ1クラス40人ほどいる生徒たちを、先生が細かく正しく評価するなんてできるわけがありません。先生の能力の問題ではなく、先生の人数の問題であったり、そもそもテストの点数以外でって、ぼんやりしすぎていておそらく先生も困っているはずなんです。だから、与えられた課題を期限までにきちんと仕上げて提出させることで、「真面目に勉強に取り組む姿勢がある」という評価をするのです。

この方法には3つの大きな問題があります。

1つ目は、課題の問題集は全員同じものが与えられることです。平等にするというのは聞こえはいいかもしれませんが、私はこれを変える必要があると思っています。中学生になると学力の差はずいぶんとでてきます。毎回テストで満点近くとる子もいれば、ほとんど点数がとれない子もいます。その子たちに同じ難易度の問題集を与えるってどうなのでしょうか?学力が高い子にとっては簡単すぎて時間がかかる割には効果は少ないです。ただ、復習や確認作業としては一定の効果はあります。一方テストでも50点以下の点数をとっている子はどうでしょうか?50点以下ということは、単純に問題集にある問題の半分ほどはできないということになります。つまりこの子たちにとっては、課題として出される問題集を仕上げることは非常に困難になるのです。学校の指導では、わからない問題があれば解答をよく読んで、解答を写す、数学ならば解答だけではなく途中の考え方や式もすべて写さなければならないことになっています。「これはいったいなんのため?」という疑問が自然とわいてきます。問題集の解答・解説を読んで理解できるのなら、学校の授業も塾も必要ありません。そのわからないものを教える場所が学校ではないのでしょうか?学力の高くない子は、問題集のほとんどがわかりません。ですから、ほとんど解答を丸写ししています。それはもはや勉強ではなく作業なんです。全部仕上げたところで、この子の学力は1ミリも上がっていません。ですが成績のためには、この無駄な作業に貴重な勉強時間を費やさなければなりません。課題を与えるなら、せめて問題集のレベルをいくつか用意してあげて、生徒に選ばせてあげてほしいです。

2つ目はその課題の内容です。成績をつけるためには、どの科目も何らかの課題を与える必要があるのでしょうが、なんのために出しているのかもわからないような課題がたくさんあります。別に直接受験に関係ないような課題であってもいいかとは思いますが、あまりに時間がかかってしまうものや、何の目的かわからないような課題はどうかと思います。ある学校では10年以上も毎年「スポーツ観戦記」という課題があり、期間中にテレビなどで見たスポーツを感想も含めて500字ほどで書く課題です。そのおまけに高校野球の優勝校や箱根駅伝の優勝大学を書く欄もあります。スポーツに興味を持ってもらおうという目的なのか、いやこんなもので興味なんて持たないし、むしろ逆効果だろ、文章を書く練習のためか、いやでもこれは保健体育の課題だし、うーん。まあそれでもみんな頑張って興味のないスポーツを1時間ほど見てなんとか仕上げるんですね。問題はその頑張って仕上げたものを先生がきちんと読んで評価してくれているかどうかなのです。200人の生徒がいたとしたら、それを全部読んで、それぞれ評価するって大変な作業だと思うのです。多くの業務で追われている先生が、そこまでしているとは思えません。原稿用紙5枚ほど使って書いた読書感想文の力作が、提出後わずか1日で5段階評価をつけられて返却されたケースもあります。絶対きちんと読んでないですよね。それでは一生懸命頑張った子どもたちが、あまりにもかわいそうです。採点したり評価したりする時間がないのだったら、採点に時間がかかってしまう課題なんて出さなきゃいいんです。高校受験には内申点というものが大きく影響するため、子どもたちは嫌々ながらも、何の目的かわからないような課題でも一生懸命してるのです。ならば課題を与えた側も、それなりの気持ちで対応すべきです。

少し長くなりそうですので、続きは次回にします。

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