「心外無別法』
東大寺長老 寛秀師
20年ほど前に
東大寺の瓦の拓本をとらせていただいた折に
筒井寛秀長老に書いていただいたものです
この言葉は
「華厳経」において
宇宙の根本原理を表しているとされます
禅語の本には
次のように解説されています
一切の存在や現象は
心より起こったものであり
心の外に別な法はないということ
三界は
唯一心のみにして
心外に別法無く
心と仏と及び衆生と
この三に差別無し
(「茶席の禅語大辞典」より)
宇宙空間に存在するものは全て
みなただ一心の顕現したものであり
この一心と無縁に存在するものは
何一つない
この一心とは
人間をはじめ万物がそこから生まれ
またそこに帰るところの宇宙の大生命
仏教の「如」
儒教の「天命」
老子のいう「大道」の
表すものである
つまり
この宇宙に存在する一切のもの
人間をはじめ万物はみな
宇宙の大生命・如の発露したものであり
この宇宙の大生命・如の顕現でないものは
何一つない
(「新版一行物 禅語の茶梶vより)
これとは別に
私の愛読書である
「思い通りに生きる人の引き寄せの法則」
(ウエイン・W・ダイアー)
には
この「心」のことを
「宇宙の『意志の力』」と
表現しています
この本の冒頭に
書かれている一節を抜粋します
「この宇宙には
測ることも言葉で表現することも
できない力が存在しており
それをシャーマンたちは意志の力と呼ぶ
この世に存在するありとあらゆるものは全て
この意志の力に絆によって結ばれているのだ」
これは
その言葉どおり
私たちの言語で表現することのできない
力なのでしょうけれど
私は
私の理解できる範囲で
この力の存在することを
信じて生きています
酎芬q 一つ飾
秋の陽が
次第に傾いて参りました
主菓子 千代見草 鼓月製
不老長寿の象徴である菊の異称です
そういえば
昨日は旧暦の重陽でした