泉鏡花 著 写真は集英社文庫390円(税込)
名作と言われるのにそれ相応の裏づけがあるのだとうならされました。曰く、描写がうまい。文章のリズムが良い。明治人の教養が生きている。印象的な場面としてはヒルの場面、水辺の描写、ウサギのシーン等。 <その他の感想を紹介します>・最後は若干肩すかしかもしれない。・先をせがみたくなるシチュエイションで引き込まれて読み、幻想小説は苦手と . . . 本文を読む
聚楽 太閤の錬金窟(グロッタ)』 宇月原晴明 新潮文庫 すごい大風呂敷で面白かったです。望みは何かと訊かれたら 小池真理子 新潮社 パブロフの犬?「傷だらけの天使」 矢作俊彦 2008年の新刊の中ではこの本ということにしておきます。新刊は期待して読み始めたのに今イチだったり挫折した本が多かった。この本 . . . 本文を読む
著者:志水 辰夫 集英社 1,890円(税込) 発売年月日: 2008年11月5日
前作『青に候』につづく、著者2作目の時代小説(書き下ろし)。 感情表現をぎりぎりにまで切り詰めた抑制の効いた文章。それと対をなすように情感たっぷりに描かれた移ろい行く日本の四季(特にタイトルにもなっている早春の自然描写は絶品)。そして、封建制下に生きる下級層の悲哀 . . . 本文を読む