トーマス・マン 『魔の山』(新潮文庫 1969年 / 岩波文庫 1988年)第一次大戦前、ハンブルク生れの青年ハンス・カストルプはスイス高原ダヴォスのサナトリウムで療養生活を送る。無垢な青年が、ロシア婦人ショーシャを愛し、理性と道徳に絶対の信頼を置く民主主義者セテムブリーニ、独裁によって神の国をうち樹てようとする虚無主義者ナフタ等と知り合い自己を形成してゆく過程を描き、“人間"と&ld . . . 本文を読む
北原亞以子『恋忘れ草』文春文庫 1995年
この道一筋と心に決めても、惚れた男の面影が心をよぎる。恋に仕事にひたむきに生きる江戸の女たちを描いて直木賞に輝いた傑作集。 =例会レポ=
合宿での『魔の山』 が控えていることでもあり、講師推薦の短編集となりました。全体として、*現代小説っぽくて読みやすい。*上手で安心感のある文体。*小さな幸福、ちょっぴりの昂揚感がいい。*女の意地、気概を感 . . . 本文を読む