おおののにっき

演劇人・大野裕明の日々

太宰治、そして与謝野晶子

2009年07月07日 11時25分42秒 | Weblog
『太宰治のオンナの小説』
ご来場くださった皆様、ありがとうございました!

今回は初の朗読劇にチャレンジしました。
始めはどうなることかと思いましたが、
そこは、

岩崎加根子、小林美江、浅田よりこ、藤崎卓也、丸川敬之の俳優達。
保坂修平、新保有生の演奏家達。

にホント助けられました。
素晴しいカンパニーでした。
そして、こんなメンバーをキャスティングした俺も(笑)

3本の小説「女生徒」「おさん」「葉桜と魔笛」を
よりちゃん、美江さん、加根子さんにそれぞれ、
読んでもらうのみの構成という選択肢もありました。
(特に加根子さんの「葉桜と魔笛」なんて、凄かったので)

しかし、僕がどうしてもやりたかったのは、
「人間失格」や「走れメロス」のイメージが強い太宰のイメチェンでした。

あんなに自殺・心中を繰り返した太宰が
こんなに優しい、悲しい、愛しい小説を書いているんだ!

そんな違う切り口をお見せしたかったのです。
女性が主人公の作品のみに絞って。

つなぎの部分を説明した丸川の役は、
実は太宰の友人の山岸外史をモデルにしてます。
彼の眼を通す事で、より三本の小説が分かりやすく生きたのではないかと。

最初と最後に出演者全員で演奏した『太宰のテーマ』(作曲・保坂修平)は
僕達から太宰への鎮魂曲です。

今回の作品で、少しでも太宰治という人間に興味を持っていただけたら、
嬉しい限りです。

1月にもう一本太宰作品。
今度は『走れダザイ』
さ、本書かなきゃ、走れオレ!



千秋楽の翌日



明日(8日21時~)FM世田谷で放送のラジオドラマ
『髪はみだれし詠えよ乙女』
の録音。
1週間前に書き上げた台本ですが、全然内容覚えてなかったァ(泣)

今度は与謝野晶子のお話。
注目はラスト2分の
「ラプソディ・イン・ブルー」にのせてお送りする、
晶子と与謝野鉄幹の濡れ場シーンです(笑)

お時間がありましたら、お聞きくださいませ。
聴き忘れても、後日FM世田谷のHPにもアップされまーす。


とても長い日記になっちゃった。ごめんなさい。


写真は愛すべき仲間達(俳優座の中寛三さんが撮って下さいました)