奥様は海外添乗員〜メモリアル

暇な添乗員のつぶやき~旅に出たいと思う時

          

前回の仕事でパリから帰国してはや一週間。今年は不況のあおりと今は昔の話のようにも思えるインフルエンザの影響が尾を引いて海外旅行者激減→添乗員は暇ってわけだ。次の出発はまだまだ先だけど、ぐうたら生活しながらもそろそろお尻がむずむずしはじめる時期。食・犬・食・犬ブログに悲鳴を上げだした留守番隊の要請もあるので、このへんで夏休み企画といきませう。題して「暇な添乗員のつぶやき」。う~ん、ちょっと悲しい題名。

それにしても最近の統計によると、若者の海外旅行離れが進んでいるとか。車にも旅行にも興味のない若者はいったいどこに向いているの?今の世の中雇用もないし、働いていたとしても先行き真っ暗、ボーナスも出ないし…こうなると引きこもり生活を余儀なくされる人が多くなってるのもうなずける。でもそんな時だからこそ今の現実から離れていろんなものを見てくる、そんな考えもアリじゃないかと思うんだけど。

その昔、まだまだ今のように海外旅行がポピュラーになる前の時代。私は親に出世払いを願い出て初海外旅行へ出かけた(←実はまだ返済してない)。聞くと留守番隊も旅行ローンを組んだとか。お金に余裕があって出かけるっていうのは理想。高い代金を支払ってでも行く価値がきっとあると思えるから出費はいとまない。形があるわけじゃなし、出かけるとなればそれなりのリスクがあると知っていてもね。パスポートを取ることからはじまりお金の換金もしなきゃ。言葉は通じるだろうか?泥棒にあったらどうしよう?病気になったら?これを面倒なことと思ってしまったらきっと海外旅行の楽しさを知ることもできない。そう、まずは出かけなきゃ~、なにも始まらないんだもの。

古い話だけど、私の初海外旅行体験は学生時代。構内に掲示されてた姉妹校との短期交換留学の案内をひと目見て「これだ~!」と思った。それまで海外旅行に興味などなかったのに、なぜかピンときた。卒業後の自分を見出せずにいた自分への転機はこれしかないと思ったわけだ。飛行機ってものに乗ったこともなかった私が目指したのはアメリカ。そこで体験した異文化にまず驚き、見るもの聞くもの全てにドキドキした。毎夜現地姉妹校の学生をつかまえて一生懸命話した、辞書を片手に。

もう20年以上も昔のことなのに、今でも1ヶ月に及んだ旅のいろんな情景をしっかり覚えてる。ホームステイ先で日航機事故を知らされた時のこと。近所の教会へ家族で礼拝に出かけた時のこと。ナースだったママの勤務先の病院を見学させてもらった時のこと。大学のドミトリーで流れてたブライアン・アダムスの曲。そして砂漠のような大地をひたすら走ったグレイハウンド・バスから眺めた真っ赤な夕陽。大都市ロサンゼルスで食べたわらじのように大きくて硬かったステーキも。

「自分の知らない世界がある」ってことを知ったこの旅が今の私の原点。今でこそこんな仕事であっちへこっちへ飛び回ることができるようになったけど、それとは別に旅をしたいと思う気持ちは常に持ってる。あれを見たい。あれを食べたい。あれを買いたい。きっかけはなんだっていい。難しい理屈もいらない。じっとしてるだけでは絶対に手に入らないもの、経験できないものを求めて旅に出ようよ。そしてお金では絶対買えない、かけがえのない思い出をたくさん作って帰って来てね。

写真はサントリーニ島の夕景(ギリシャ)



みなさんからのコメントはいつも楽しく読ませていただいています。ただ諸々の理由によりこの年明けからコメントへのお返しはしていませんのでどうぞご了承下さい。また旅関係のご質問やリクエストに関しては、できるだけ今後のブログ上に反映させていきたいと思っています。

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