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沖縄の企業、後継者不在8割 全国最多、社業継承遅れ

2017-12-09 08:27:37 | ニュース

 帝国データバンク(TDB)沖縄支店は8日、沖縄県内企業の後継者問題に関する実態調査の結果をまとめた。県内企業の84・3%が後継者不在で、全国平均の66・5%を大幅に上回り全国で最も多かった。前回2011年の調査と比べても18・4ポイント増えており、県内企業で後継者が不足している実態が改めて浮き彫りとなった。

 後継者不在率を現在の社長の年齢別に見ると、全ての年代で上昇した。特に事業承継が喫緊の課題となる高齢経営者層は60代が前回調査比21・8ポイント増の76・3%、70代で同19・9ポイント増の62・6%、80代以上で同17・3ポイント増の51・4%となり、後継者不在の企業が過半数を占めた。

 全国の後継者不在率は60代で53・1%、70代で42・3%、80歳以上で34・2%で、いずれも11年時点から横ばいで推移している。経営者が高齢になると後継者の確保がうまくいかないまま廃業に至る確率も高まることから、影響が懸念される。業種別では小売業を除く全ての業種で8割を超えた。中でもサービス業は同16・8ポイント高い88・9%で最も高かった。

 後継者が決まっている企業を対象とした調査では、子が引き継ぐ割合が同27・3ポイント増の64・3%だった。一方、非同族が継承する企業は同9ポイント減の17・6%。現経営者が親や親族から経営を受け継いだ「同族継承企業」は全体の26・2%あり、現経営者が退いた後、非同族に承継するのは3・4%にとどまった。

 TDBの内野順徳沖縄支店長は「選択肢の幅を広げるなどしてより確実な承継体制の構築が必要となる。生前贈与など事前に備える取り組みが大事になる」と語った。調査は2930社を対象にまとめた。


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国王の威厳 色鮮やかに 尚灝王の「御後絵」復元

2017-12-09 07:11:53 | ニュース

第2尚氏第17代琉球国王・尚灝(しょうこう)の肖像画「御後絵(おごえ)」が復元され、8日から首里城公園内の有料区域・黄金御殿特別展示室で公開が始まった。

来年2月22日まで。

戦前、沖縄文化研究の第一人者の故鎌倉芳太郎氏が撮影したモノクロ写真を基に、同時代の琉球絵画のX線撮影などによって当時の顔料を分析し、色鮮やかな御後絵を再現した。大きさは縦約156センチ、横153センチ。

復元は首里城公園を管理する沖縄美ら島財団が手掛け、東京芸術大学と東京文化財研究所が協力した。

同財団によると国王の死後に描かれた御後絵は、沖縄戦の戦禍に巻き込まれ、現存資料は確認されていない。鎌倉氏が戦前、10人の国王の御後絵を撮影し、そのモノクロ写真やガラス乾板が残されている。

尚灝王は、周囲に家来を従えている。同財団調査展示係の輝広志さんは「中国の御後絵は皇帝一人を描くが、琉球国王の場合は家来を配した構図が特徴。緞帳(どんちょう)は大和風で日本と中国の影響が混じり合っている」と分析した。

 

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