日々是好日

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日記帳

光る壁画

2018年10月25日 | 
吉村昭の光る壁画を読んだ。
戦後まもない時代に、胃カメラの開発に情熱を傾けた外科医と技術者の物語。

当時はまだ、世界中で胃カメラは研究途上で、無理な挿入により、患者に苦痛を及ぼしたり、時には死亡させたこともあったそうだ。
患者に苦痛を与えず、事故など決してないような開発が望まれていた。

挿入する管をどんな材質にするか、カメラのサイズはどこまで小さくできるか、真っ暗な胃の中でどうやって発光させ、鮮明な写真を撮れるのか、実験を繰り返しながら作りあげていくのだ。

東京で仕事に没頭するあまり帰省もままならず箱根で旅館業を営む妻との葛藤。
専門的な話が多い中で、ちょっと休憩できる。

医学の進歩についても言及されていた。
18世紀から19世紀にかけて、尿道に先端に鏡が取り付けられた金属感を差し込み、治療したという。
想像しただけでも、下半身がツンと痛くなる。
生きてる間、そんなもの尿道に突っ込まれないうちに死にたいものだ。

それにしても医学は考えられないスピードで進歩していく。

安全で、病巣の発見に効力大の胃カメラなんだろうけど。鼻からも口からもあまり入れたくない。

一度経験あり、その時は口から入れ、カメラを通して送られてくる映像を見ながら、医師が説明してくれた。
そんな状態で、まともに見れるはずもなく、早く終われ〜って心の中で叫んでいたこと思い出す。

いやだなあ。
検診で、必要なんだろうけど、イヤだなあ。



ドキュメント生還

2018年10月16日 | 
羽根田治氏のドキュメント生還を読んだ。

道に迷い、谷に降りていき、行き場を失ってしまったり、歩き回り疲れて動けなくなったり、滑落して救助を待つなど、山岳遭難から救出された7人のそれぞれの実話。

最後に山登りをしたのが、もう20年前だ。
八ヶ岳の西穂高山荘まで登っただけ。
グループで行ったので、西穂高岳登頂は諦めた。
その前はというと、雲取山へ単独。頂上付近でテント泊した。
その前は、穂高や槍にも登った。

現在、体力は全くなし。
5年ほどまえに、西表島ヤマネコマラソン10キロコースで、時間内の完走はできたが、半分歩きだった。
学生時代は山岳部や探検部に在籍していて、山スキーで大雪にも登っていたのに、歳をとって山歩きをやめると、このザマだ。

いつか大山に登ってみたい。
夏山で往復4時間半と書いていたが、6時間は必要だろうなあ。

その前に低山の山歩きで慣れないとなあ。






芙蓉の人

2018年10月13日 | 
新田次郎全集5
芙蓉の人という長編と、昭和30年後半から40年に書けての短編がいくつか。

芙蓉の人は、富士山山頂に初めて観測所を設置しようとした野中到と妻の千代子の人生を描いたノンフィクション。
明治25年、野中到は、富士山頂に自力で観測小屋を立て、一人で観測を始めた。
妻の千代子が、夫一人では必ず死ぬに違いないと感じ、夫の承諾なしに観測小屋へ訪れ、夫婦二人で冬の厳しい環境の中で、観測の継続と生きることに戦っていく。

芙蓉日記という千代子夫人によって書かれた日記を主な資料として、書かれたようだ。

千代子さん、スゴイ。



夕陽

2018年10月13日 | 日常
自宅から見える山に陽が落ちたのが17時半。
福山の日の入りは17時39分。

昼は半袖でも暑く、部屋では冷房もつけているが、朝夜は冷える。

だんだんと、これから日が短くなる。
冬が来てもないのに、今から、春が待ち遠しい。



喜多川歌麿女絵草紙

2018年10月11日 | 
歌麿は、江戸時代に活躍した浮世絵師で、出生など謎に包まれているそうだ。
美人画の大家で、ポッピンを吹く女くらいは、何かの本か教科書で見たことある。

この本は、藤沢周平氏の、歌麿を主人公にした連作短編集。
歌麿をとても人間くさく書いている。
亡くなった妻や、いつも世話をしてくれる女性の弟子への愛情など、歌麿はそんな一面もあったのかと思わせる。

庶民に埋もれた美人を、どんな形で発見し、どんな方法でアプローチをするかなど、現代と違う江戸時代の暮らしを想像させてくれる。
絵を描いているうちに、その女性に対する興味を失ってしまうと、描けなることもあるという。

美人画にこだわって役者絵の依頼を断り続けた経緯や、江戸幕府の美人画への取り締まの強化などにも触れられていた。

そのほか、写楽の絵を見た時の衝撃や、馬琴との交遊も触れられ、楽しんで読むことができた。



亀嵩温泉

2018年10月07日 | 





朝起きて、久しぶりにジムへ行こうと思ったが、日帰り温泉でも行くかということで、奥出雲の亀嵩温泉、玉峰山荘で細君と2人で昼食とお風呂。

レストランでの定食は1500円から2500円。
仁多米の新米がおかわり自由で、とても美味しかった。

10月の米の収穫は、半分くらいの田んぼが終わっていた。

お風呂は大人600円。JAFへ入っていれば100円引き。
露天風呂もひろく、綺麗でよかった。
アルカリ性食品の単純泉。

福山から車で2時間半。
ちょうどいい秋のドライブコースだった。