日々是好日

旅、本、温泉、写真、釣り、海、キャンプ、沖縄、馬、家族

日記帳

出口のない海

2018年03月30日 | 

 書店で古本の100円コーナーがあり、出口のない旅という本を興味を持って買った。

作者は、動機やクライマーズハイを書かれている横山秀夫さん。

太平洋戦争末期の人間魚雷、回天に乗らざるをえなかった、ある若者の心の動きを描かれていた。

あの時代、国家の教育や虚構の報道によって、戦争を肯定するようになってきたことは、理解してはいたものの、なぜあれほどまで、国のために自分の死を犠牲にできるのか、わからないでいた。

この本を読んで、少しは感じることができた。

国のためと言いながら、そう言わざるをえなかった背景、心の中では抵抗しながら、生きたいっていう事もできなかった若者達。

特攻隊や回天で犠牲になった若者を賛美するよりも、なぜこんな時代になってしまったのか、死にたくなかったのに、なぜ国家に殺されたのかを、今を生きる僕たちが深く反省して、このような時代が決して来ないようにしないといけないと思った。

 最近の道徳教育、ネトウヨ程度の幼稚な首相の言動、いつまでも彼を支持するニッポン人。

あの時代ほどでないにせよ、今の時代、共通のものがあるような気がしてくる。

 


結婚の挨拶

2018年03月18日 | 日常

 

ついにこの日が来た。

娘を嫁にくださいと、挨拶に来られた。

初顔合わせだ。

 

ドラマや小説では知っていたが、自分にこのような場面があろうとは。

自宅に来られ、緊張した雰囲気なので、リラクッスさせるべく、会話しているうちに、お嫁にくださいと言いそびれた様子だった。

 

食事しようと、予約しておいた鞆の浦の鴎風亭へ移動。

一人6480円のコース料理。

座って、最初に挨拶された。

正座して、今回来ましたのは、◯◯さんをお嫁さんにもらいたく、お願いしに参りましたと、しかっりとした挨拶だ。

僕も思わず正座して、仲良くやってください。

娘は誰といつ結婚しようが、本人の自由なので、許すも何もないのだが、あらためて、こーいう場を設けるというのは、親として悪い気分ではないものだ。

入浴サービスもあり、誘ったが遠慮された。

まーそうだよなあ。

鴎風亭の部屋から、仙酔島と、遠くに北木島など岡山県の島が見えた。

 


月桃

2018年03月14日 | 

冬の間、ほったらかしにして、枯れたと思っていた月桃の葉っぱが、春を迎えて出てきた。

いつも花を咲かせない月桃だが、今年は丁寧に育ててみようかと思ってる。

本土でもきっと咲く。


旅の終わりに

2018年03月05日 | 

さあ最後の直線コースに入った
ただいまの先頭は転移した乳ガン
2番手に重症の高血圧
続いて3番手の頚動脈瘤が少し遅れ
すぐ横に後方から腎機能障害が攻めてきて、並んだ

おおっと、ここで虚血性脳梗塞が一気に先頭に上がってきました。
脳梗塞と乳ガンの激しい先頭争い
脳梗塞かガンか!
ガンか脳梗塞か!

米国小説の翻訳本、旅の終わりにという本を読んだ。
住んでいたデトロイトからロサンゼルスまで、キャンピングカーで大陸横断の旅をする80代の夫婦の物語だ。
エラはガンに侵され、ジョンは認知症だ。

エラは医者や子供達家族の反対も押し切り、夫のジョンと旅に出るのだ。

ルート66を車で通りながら、キャンプ地で家族の良き時代だった頃の写真を映写機で振り返りながらの旅。
ジョンは、エラが妻であることを認識している時と、してない時があるようだ。
旅の途中なのか、自宅にいるのか、薄れかけていくが、車の運転はしっかりしている。

読み進めながら、旅の終わりにどんな結末が待ってるんだろうと想像した。
エラを妻であることを忘れてたジョンが、エラにプロポーズするんじゃないだろうかって。

全く違った旅の終わりだった。
ズシンと重いものが心に響いてきたが、人の生き方を教えてくれた本だった。

ロングロングバケーションという映画にもなっていて、今年公開されたので、映画でも見てみたい。