日々是好日

旅、本、温泉、写真、釣り、海、キャンプ、沖縄、馬、家族

日記帳

三十六の鷹

2018年06月29日 | 
主人公は、久米三十六姓達、倭寇、そして琉球の尚巴志やその参謀の懐機。

南山王国を攻略して、統一王朝になった時代の頃の物語。

1巻は、久米村の物語で、2巻目あたりから、尚巴志による南山攻略が少しづつ書かれていた。

尚巴志の祖父の佐銘川大主(さめがわおおぬし)は伊平屋島で生まれ、伊是名島に移り伊是名城を築き島を統治していた。
当時、需要の増えた日本刀の製作で必要な握り柄の材料に鮫の皮を巻いて滑り止めにしていて、暖かい海に多い鮫を求めて南下してきた集団が始まりという説もある。

そういえば、後に尚円王となる金丸も伊是名島の出身だ。
沖縄本島の北にある2島は、琉球王朝に深く関わっていて、いつかは訪れてみたいが。


物語は、護佐丸*阿麻和利の乱へと続くようだが、3、4巻はまだ刊行されていない。


著者は、那覇出身の亀島靖さん。
亀島さんといえば、琉球歴史の謎とロマンのシリーズの著者で、ベストセラーにもなってるし、沖縄歴史に興味のある人はたぶん読んでるはず。


続篇を早く読みたい。




星野道夫さんの本

2018年06月26日 | 


妻の直子さんとの写真が、悠久の時を旅するという写真集に載っている。
直子さんは、とても花が好きで、二人でアラスカで旅をする時は、星野さんも、なるべく危険な場所を避けていたという。


星野道夫さんは、1952年に千葉に生まれ、慶應大学経済学部入学、探検部に入部し神田の古本屋でアラスカの写真集を見て、エスキモーの人達にどうしても会いたくなった。
なんでもするから、僕の世話をしてくれる人がいないかと、その村に手紙を出す。
半年後、いつでも来なさいと返事をもらい、20歳の夏、その村で3ヶ月を過ごしたのが星野さんの人生を決定づけたようだ。

その後、写真という仕事を選び、7年ぶりにアラスカへ戻ってきた。
アラスカ大学野生動物管理学部へ留学し、ますますアラスカに魅せられていく。
小さな水道設備のない丸太小屋を借りて生活していたのだが、フェアバンクスに土地を購入し家を建て、結婚し、1994年には長男も生まれアラスカに根を下ろしていく。

その2年後にカムチャッカで熊に襲われ、星野道夫さんは逝ってしまった。
奥様の直子さんは、現在、アラスカの自宅と日本を、長男と行ったり来たりして、星野さんの書籍の管理などされてるそうだ。

星野さんの文章は、人や動物、自然に対してとても暖かく優しい。
だから読んでいると、心地よく心が豊かになれる。
エッセイを読んでいるというよりも選りすぐった短編集を読んでいるようだ。

17歳の高校生の夏、星野さんは移民船に乗って、アメリカ大陸の一人旅へ出たそうだ。
ヒッチハイク、安宿、テントなど利用して40日間の旅を終えたあと、星野さんはこう述べている。

「旅を終えて帰国した時、日本の高校生としての日常が待っていた。
しかし世界の広さを知ったことは、自分を解放し、僕が暮らしているここだけが世界でないことを知った。
様々な人々が、それぞれの価値観を持ち、自分と同じ一生を生きている。
その旅は、自分が育ち、今生きてる世界を相対化して視る目を始めて与えてくれた。
それは大きなことだった。
なぜなら、ぼくはアラスカに生きる多様な人間の風景に魅かれ、今も同じような作業を繰り返している気がするからである。」

旅をする木は、星野道夫さんの33篇のエッセイだ。
表題の旅をする木の話は、とてもいい。

アラスカの動物学の古典の中にでている話しらしいが、トウヒの種子の物語だ。
鳥が運んできた種はやがて大木に成長し、川の侵食によってさらわれ、ユーコン川を旅し、ベーリング海へと運ばれていく。
やがてツンドラの海岸にたどり着いたトウヒはキツネのテリトリーとなる。
キツネの足跡を追っていたエスキモーはそこに罠をかけ、1本のトウヒは、原野の家の薪ストーブの中で終わる。
燃え尽きた大気の中で、新たなトウヒの旅が続いていく。

星野さんが、いま生きていたらと考える。
今でも、アラスカに根をはやし、様々な写真の発表や自然保護の大切さを発信しているに違いない。




星野さんの写真は、アラスカの大地や、オオカミ、グリズリー、シマフクロウ、鯨、オーロラ、数ある写真を発表されているが、やはり星野さんといえばカリブーのイメージだ。

この瞬間を一人で、何日もキャンプしながら待つ星野道夫さんが、そこに居たのだ。





平和の詩 慰霊の日2018

2018年06月24日 | 沖縄
【沖縄の願い】平和の詩 「生きる」慰霊の日 2018



「生きる」


私は、生きている。

マントルの熱を伝える大地を踏みしめ、

心地よい湿気を孕んだ風を全身に受け、

草の匂いを鼻孔に感じ、

遠くから聞こえてくる潮騒に耳を傾けて。

 

私は今、生きている。

 

私の生きるこの島は、

何と美しい島だろう。

青く輝く海、

岩に打ち寄せしぶきを上げて光る波、

山羊の嘶き、

小川のせせらぎ、

畑に続く小道、

萌え出づる山の緑、

優しい三線の響き、

照りつける太陽の光。

 

私はなんと美しい島に、

生まれ育ったのだろう。

 

ありったけの私の感覚器で、感受性で、

島を感じる。心がじわりと熱くなる。

 

私はこの瞬間を、生きている。

 

この瞬間の素晴らしさが

この瞬間の愛おしさが

今と言う安らぎとなり

私の中に広がりゆく。

 

たまらなく込み上げるこの気持ちを

どう表現しよう。

大切な今よ

かけがえのない今よ

私の生きる、この今よ。

 

七十三年前、

私の愛する島が、死の島と化したあの日。

小鳥のさえずりは、恐怖の悲鳴と変わった。

優しく響く三線は、爆撃の轟に消えた。

青く広がる大空は、鉄の雨に見えなくなった。

草の匂いは死臭で濁り、

光り輝いていた海の水面は、

戦艦で埋め尽くされた。

火炎放射器から吹き出す炎、幼子の泣き声、

燃えつくされた民家、火薬の匂い。

着弾に揺れる大地。血に染まった海。

魑魅魍魎の如く、姿を変えた人々。

阿鼻叫喚の壮絶な戦の記憶。

 

みんな、生きていたのだ。

私と何も変わらない、

懸命に生きる命だったのだ。

彼らの人生を、それぞれの未来を。

疑うことなく、思い描いていたんだ。

家族がいて、仲間がいて、恋人がいた。

仕事があった。生きがいがあった。

日々の小さな幸せを喜んだ。手をとり合って生きてきた、私と同じ、人間だった。

それなのに。

壊されて、奪われた。

生きた時代が違う。ただ、それだけで。

無辜の命を。あたり前に生きていた、あの日々を。

 

摩文仁の丘。眼下に広がる穏やかな海。

悲しくて、忘れることのできない、この島の全て。

私は手を強く握り、誓う。

奪われた命に想いを馳せて、

心から、誓う。

 

私が生きている限り、

こんなにもたくさんの命を犠牲にした戦争を、絶対に許さないことを。

もう二度と過去を未来にしないこと。

全ての人間が、国境を越え、人種を越え、宗教を越え、あらゆる利害を越えて、平和である世界を目指すこと。

生きる事、命を大切にできることを、

誰からも侵されない世界を創ること。

平和を創造する努力を、厭わないことを。

 

あなたも、感じるだろう。

この島の美しさを。

あなたも、知っているだろう。

この島の悲しみを。

そして、あなたも、

私と同じこの瞬間(とき)を

一緒に生きているのだ。

 

今を一緒に、生きているのだ。

 

だから、きっとわかるはずなんだ。

戦争の無意味さを。本当の平和を。

頭じゃなくて、その心で。

戦力という愚かな力を持つことで、

得られる平和など、本当は無いことを。

平和とは、あたり前に生きること。

その命を精一杯輝かせて生きることだということを。

 

私は、今を生きている。

みんなと一緒に。

そして、これからも生きていく。

一日一日を大切に。

平和を想って。平和を祈って。

なぜなら、未来は、

この瞬間の延長線上にあるからだ。

つまり、未来は、今なんだ。

 

大好きな、私の島。

誇り高き、みんなの島。

そして、この島に生きる、すべての命。

私と共に今を生きる、私の友。私の家族。

 

これからも、共に生きてゆこう。

この青に囲まれた美しい故郷から。

真の平和を発進しよう。

一人一人が立ち上がって、

みんなで未来を歩んでいこう。

 

摩文仁の丘の風に吹かれ、

私の命が鳴っている。

過去と現在、未来の共鳴。

鎮魂歌よ届け。悲しみの過去に。

命よ響け。生きゆく未来に。



沖縄全戦没者追悼式

2018年06月23日 | 沖縄


今日は慰霊の日。

沖縄は梅雨明けしたそうだ。
毎年、5月の連休が終わる頃に梅雨入りして、慰霊の日の頃に梅雨明けする。
今年も、そんな年になった。

昼は中継は見れないので、録画して先ほど見た。

翁長知事の挨拶。
痛々しい姿だが、沖縄の過剰な基地負担や、辺野古の新基地建設に反対されてる言動の変わらない姿にエールを送るも、港の使用許可を出したり、いまだに、承認の撤回をしていないのが気がかり。

今年の平和の詩の朗読は、女子中学生の3年生だった。

タイトルは生きる

沖縄で生きる誇り、今を生きてる沖縄、沖縄戦の記憶。
人々は、今の私たちと同じように生きていた。
生きた時代が違うだけで、同じように生きてきた。
戦力という愚かな力を持つことで得られる平和などないことを。

まっすぐ前を向き、とても力強く感動した。

それにひきかえ、安倍の虚しい言葉だけの心のない挨拶。
誰かに書いてもらったのを下を向いて読むだけ。
基地負担の軽減してるって、嘘ばかり。

二人の対称的な姿が目立った。

今は未来に繋がると、同じ過ちをおかさないよう、中学3年生が述べていた。

二度と沖縄が戦場にならないよう、一人一人が願い、ダメなものはキッパリ、ダメって言う勇気。
それが平和への道だと思います。

いつまでも、戦争で亡くなった方々のことは忘れません。
安らかにお眠りください。



夏至

2018年06月21日 | 日常
今日は夏至。
まだ本格的な夏が到来していないのに、これから日が短くなっていく。
なんとも寂しい気持ち。

夏が季節の中で1番好き。
子供の頃の夏休みが楽しかったことが影響してるんだろう。

この歳になって、夏が好きなのは変わらないが、5月6月が好きになってきている。
まだ大好きな夏は、少し先。
旅行の前に、計画立ててるときが1番楽しいというのと同じ。

この季節
なんといっても、着るものが短パンとシャツ。
簡単でいい。

朝風呂も、沸かす必要もなし。
朝釣りも寒くない。

初夏はとてもいい。






釣り 鞆の浦

2018年06月17日 | 
3時半に目が覚めたので、風呂へ入って鞆の浦鉄鋼団地裏の釣り場へ。
かめやで、4m20㎝の2000円ちょっとの竿と1200円のリールと、青虫500円分買う。

干潮が7時40分。
キス2匹と、ドンコ2匹だけ。

競馬中継聴きながら、釣りに集中まったくしてない。

昼過ぎに竿たたんだ。
快晴で釣り人が多い。
サビキで小イワシを釣っているよううだけど、あまり上がってないようだ。


同じ日に

2018年06月13日 | 沖縄



同じ日
政府は辺野古に土砂投入を沖縄県に伝えた。
8月17日だそうだ。

翁長知事、いつまで撤回を避けてるのか。
たとえ2週間しか、止められなくても、撤回をするべきじゃないのか。
このままだと、あまり盛り上がってない県民投票も、失速して、政府に利用されるだけだと思う。

おながるって言葉、最近僕はよく使う。

言うだけで、何にもできない人。

翁長知事を批判したくないんだけど。

それにしても、政府の汚さ。
米朝会談に合わせて、投入を県に伝える姑息さ。

こんな政府を支える日本人。
僕は恥ずかしい。

逝き去りし人々への想い

2018年06月11日 | 
本多勝一の逝き去りし人々への想いを読んだ。
今西錦司、梅棹忠夫、中尾佐助、藤田和夫など京都大学の今西学派が懐かしい。
西堀栄三郎、犬飼哲夫、小田実、筑紫哲也。

多くのジャーナリストの名前も。
ほんもののジャーナリストが、以前は多くいたのだなあって思った。
今も、もちろん尊敬するジャーナリストはいるけれど。

筑紫哲也と本多勝一が、朝日新聞の同期だったことは知らなかった。

本多勝一。
もう80才の後半だ。
最近は、週刊金曜日の記事でしか、氏の書いたものは読まないが元気でいらっしゃるのか。

本多勝一を知ったのは、大学1年生の時だった。
探検部に入部した僕は、部室に本多さんの著書が転がっていて、それを読んだのがきっかけだと思う。
探検と冒険という本だったのか、入部したての僕にはとても刺激的な本だった。

それから他の本を探し求めて、極限の民族、冒険とは何か、アメリカ合州国など、とても啓発的な本は、すぐに虜になった。

それから、本多さんが、属していた京都大学の探検部に関わる今西錦司さんや梅棹忠夫さんの著書を読んでいくようになった。

本多勝一氏、今西錦司氏

若い頃に本で接して、自分の生き方や考え方の根幹になったように思う。

多くの方が逝ってしまった。



鞆の浦トライアスロン2018

2018年06月10日 | 

今日は福山鞆の浦トライアスロン2018

向こうの仙酔島から対岸の鞆の街まで、スイミングするはず。

台風接近で波が高いようだ。

7時半頃に、スタートしたはずだが、泳いでるのがよく見えなかった。

ひょっとして中止?

 

車の中で、キス釣りしながら、競馬中継をIPADで聞いている。

昼過ぎまでは、雨も降らない気配。


向島で釣り

2018年06月07日 | 



午後休診
散髪して、千光寺の尾道市美術館に、K君から頼まれたパンフレットを取りに行き、帰り、寄り道して、向島干潮漁港で、釣り。
餌は、乾燥冷凍本虫。
釣れるわけはないが、のんびりはできる。

17時過ぎに満潮なので、ひょっとしてという期待はある。
現在15時過ぎ。

この釣り場は、1年前に亡くなった友と、よく来てた釣り場だ。
彼は釣りに真面目に取り組んでいたが、僕は本を読んだり、競馬の予想したりしてばかり。

小さなコンロで、焼肉して、ほとんど釣りに集中しなかった。

亡き友。
今頃になって、大切な友人を亡くしたことを、強く感じてる。

 

 

午後8時から、ムシ歯予防デーの準備だ。

2時間くらいかかるらしい。

あー行きたくないなあ。

でも、行かんといけん。