吉村昭氏の短編集、メロンと鳩を読んだ。
10編の短編が収められている。
篤志面接員が、刑務所の死刑囚と接する日常を描いたものが3編。
後に、長編小説の破獄や仮釈放など、刑務所関連の小説へ通じていく。
戦争による船の沈没で、遺体が引き上げられたその後の村の様子を描いたものが2編。
樺太の大泊から避難民乗せて出航した小笠原丸が稚内入港後小樽へ向かう途中に攻撃されて沈没、避難民600名の内、62名だけが生存し他は水死したという事件。
このことは、知らなかった。
対馬丸など多くの疎開船が攻撃にあい、沈没して学童が多数亡くなったことは、手記や那覇の対馬丸記念館を訪問した時に学んでいたが、北海道のこの事件は全く知らなかった。
この事件は吉村氏の鳥の浜という短編に書かれているらしいが、なんという短編集なんだろう。
あとの7編は私小説にフィクションを加えた短編。
破魔矢という短編では鼠獲り籠の話が出てくる。
小学校の頃、鼠が入った籠を海の中でにつけ、殺して海に捨てた記憶がある。
母に、生き返るので、長くつけておきなさいと言われたこと思い出す。
籠に長い紐を結びつけて、死ぬのを待ってる心境は忘れてしまった。
ただ、その頃はまだあった尾道の海岸の砂浜へ座り、じっと紐の先を見つめてた風景だけは思い出す。
全体が死というモチーフになってるような短編集だった。
10編の短編が収められている。
篤志面接員が、刑務所の死刑囚と接する日常を描いたものが3編。
後に、長編小説の破獄や仮釈放など、刑務所関連の小説へ通じていく。
戦争による船の沈没で、遺体が引き上げられたその後の村の様子を描いたものが2編。
樺太の大泊から避難民乗せて出航した小笠原丸が稚内入港後小樽へ向かう途中に攻撃されて沈没、避難民600名の内、62名だけが生存し他は水死したという事件。
このことは、知らなかった。
対馬丸など多くの疎開船が攻撃にあい、沈没して学童が多数亡くなったことは、手記や那覇の対馬丸記念館を訪問した時に学んでいたが、北海道のこの事件は全く知らなかった。
この事件は吉村氏の鳥の浜という短編に書かれているらしいが、なんという短編集なんだろう。
あとの7編は私小説にフィクションを加えた短編。
破魔矢という短編では鼠獲り籠の話が出てくる。
小学校の頃、鼠が入った籠を海の中でにつけ、殺して海に捨てた記憶がある。
母に、生き返るので、長くつけておきなさいと言われたこと思い出す。
籠に長い紐を結びつけて、死ぬのを待ってる心境は忘れてしまった。
ただ、その頃はまだあった尾道の海岸の砂浜へ座り、じっと紐の先を見つめてた風景だけは思い出す。
全体が死というモチーフになってるような短編集だった。