岡山市立市民病院 総合診療グループ(ER+GIM)

岡山市立市民病院の総合診療グループである『総合内科』と『救急総合診療科』の日常の雰囲気を伝えていきます。

岡山市民病院ケースカンファレンス(2017/04/21):可逆性後部白質脳症症候群

2017-04-25 17:15:16 | 岡山について
こんにちは。Dr.Waveです。
4月は新鮮な気持ちになって元気がでますね。

4/21には2017年度最初のケースカンファレンスが開催されました。
入院後にPRES(posterior reversible encephalopathy syndrome:可逆性後部白質脳症症候群)を発症した一例についてでした。

前日心窩部痛で入院された中年女性患者さんに対し、朝の回診時に担当医が違和感を感じ、神経学的診察をしたところ半盲を認め、診断に至りました。
PRESの症状の出現から入院時診断を見直し、潜在疾患の鑑別診断を進めました。
最終的には臨床経過を全て説明できる病態の診断には至れませんでしたが、どのような病態に留意しながらその後の診療を進めるのかを皆でdiscussionしました。

またこの症例では普段の「回診」のやり方についてもフォーカスされました。
今回、患者さんが病室内のトイレに向かうのにスリッパを履こうとしているところに担当医はちょうど出くわしました。
何とも言えない違和感を感じた担当医は朝の限られた時間帯ながら追加診察を行いました。

普段担当患者さんをよく観察していないと気が付きにくい症状や所見というものがあります。
視野異常はご本人自身が気が付きにくい場合もあり、第三者の観察眼を要することもあります。
「何かおかしい」と担当医が感じて気が付く場合もあります。
普段の回診を見直すのに非常によいケースカンファレンスであったと思います。

W波先生、プレゼンのほどありがとうございました。







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