2009,5,3~5,4
八ケ岳・硫黄岳(長野県)
2760m
(2)
5月4日
オーレン小屋-夏沢峠-硫黄岳-箕冠山-根石岳-オーレン小屋-夏沢鉱泉-桜平
■オーレン小屋 6:33(2315m)
オーレン小屋に使わない荷物を置かしてもらって軽くして行こうと考えたが、持っていく物を吟味
していくと置いていくものが少なく、結局アタックザックに使わない荷物を入れて小屋にデポして
出発。(本来逆だよね。)
▲夏沢峠への山道
曇ってはいるが雨・雪は降っていない。硫黄岳からの南八ケ岳の展望さえ見ることができれば
それでいい。そんな気持ちで、アイゼンを装着してオーレン小屋を出発した。
昨日同様のしらびその森の中をゆるやかに登ってゆく。
■夏沢峠 7:01(2430m)
▲夏沢峠からの硫黄岳
約30分で八ケ岳の主稜線の夏沢峠に到着。南には硫黄岳の爆裂火口を下から眺めることが
できる。ここからすぐの急登の雪が正念場だ。
雪は硬くガチガチだが、しっかりとしたステップが切ってあるので問題なく通過できた。
その後からは、ずっとガレ場の道になる。ここからは全く雪がなくなる。
森林限界を越えるのと、風が強いからなのか。
▲硫黄岳最後の登りを行く小太郎
▲最後の登りを頑張るヘタ子(クリックで拡大)
悪天候時の道しるべの数個のケルンを横目で見ながら通り過ぎると、
■硫黄岳山頂 8:20~8:31(2760m)
▲硫黄岳山頂
だだっ広い硫黄岳山頂に到着です。
▲横岳・赤岳・阿弥陀岳の大パノラマ(クリックで拡大)
そして、目に飛び込んできたのが南八ケ岳の主要な山々の大パノラマだ。
見るのは2度目だが、この迫力ある光景は何度見てもすばらしい。
でも見るのも良いが、いつかはこの山々に登って見たい。まあこの時期は無理ですけど。
▲爆裂火口(クリックで拡大)
だだっ広い山頂の東の端にあるのが硫黄岳特有の爆裂火口だ。火口の約4分の3は吹き飛ん
でいて
▲爆裂火口の深部(クリックで拡大)
火口内部であろう部分は、谷のようになっていてその方向が、本沢温泉方面に伸びている。
火口の淵から覗いて見たが、あまりの迫力に吸い込まれそうだ。
いつもは風が強く、風の通り道と聞いていたが、今日は穏やかだ。
山頂で景色を満喫し、写真をとりまくっていた間に、横岳、赤岳鉱泉、夏沢峠からと色々
な方面から硫黄岳にやってくる。人気の山なんだと認識する。
まあ、こんな景色を見ることができるんだから人気出て当然だろう。
大パノラマを満喫したので、次の山を目指す為下山にかかろう。
目指す根石岳、天狗岳はきれいに山容を見せている。
下山中も次から次へと夏沢峠から人が登ってくる。いったいどこに宿泊していたのかと思う
ほどだ。でも燕岳の人数とは全く比較になりませんが。
▲箕冠山への山道
無事に夏沢峠に降り、今度はまっすぐ進み箕冠山を目指す。
5年前には雪が腐り、踏み抜いたりして難儀して進んで行った記憶があるのだが、今年は
硬く締まっているのでズンズンと進んで行ける。傾斜も緩やかでいいのだが、途中から硫黄
岳の延長のように東側がスパッと切れ落ちていて、道もそのすぐ脇に付いているもんだから
少々気持ちが悪い。結局取り越し苦労で終わり箕冠山山頂に無事到着。
■箕冠山 10:26
▲箕冠山山頂
箕冠山の頂上と言っても、特別碑があるわけでなく、むしろオーレン小屋への分岐の標識の
方がはるかに目立つ。根石岳方面へと北に向かい少し下ると、箕冠山を覆っていたしらびそ
の森がいきなり全く無くなる。同時に雪も全く無くなる。ここでアイゼンを外し、根石岳へのゆ
るやかな道を登り返すと
■根石岳山頂 11:00~11:10(2603m)
▲根石岳山頂
根石岳山頂に到着。ところが、一気に東側からガスが立ち上ってきた。
しばらく待ってみたが一向にガスが消えそうにない。
▲根石岳から天狗岳方面
根石岳から天狗岳までは、距離にすればすぐそこなのだが、姿が全く見えなくなってしまった。
テンションが駄々下がりになっていったが、せっかくだからと行ってみようかと根石岳北側斜面
を下り始めたが、少し下った所で2ケ所雪が凍ったところがあり、一気にやる気が無くなり引き
返すことにした。
▲自問自答しながら歩く小太郎
天狗岳を2度登ったことがあるからやめてしまったのか、自分でもよく分からないが根石を下る
頃には無理してでも登るべきだったかなと考えながら下山していった。
▲心なごませる雪だるま
箕冠山を真っ直ぐオーレン小屋に向け進んでゆく。途中誰かが作った雪だるまに励まされなが
ら、オーレン小屋で荷物をピックアップし、昼食も済ませ桜平へ向かう。
■桜平 14:51(1790m)
▲桜平への最後の登りを進むヘタ子
なにはともあれ無事に3日間に及ぶGWの遠征山行が終了した。今回感じたのは我々は雪道
が異常に弱い。特に凍ってたりすると全く歯が立たない。
これは鍛えなおさねばと強く思いながら、岡山へ車を走らせた。