2011,5,3~5,4
蝶ケ岳ヒュッテ(長野県)
2677m
(3)
■蝶ケ岳ヒュッテ 15:02
▲蝶ケ岳ヒュッテ入口
今回で3回目の蝶ケ岳ヒュッテ。前回お世話になったのは4年前
今回は、小太郎同様で涸沢方面の予定から、蝶に変更という人も多いんじゃないかとは思っていたが、予想的中って所で
しょうか。
いつになく、どんどん追い越していったのは初めてです。
入口を開けると、そこは談話室。すでに多くの人がくつろいでおります。
チェックインと言うより、手続きを済まし寝床へ案内しもらいました。
今回は、初回と同じ東棟?の蚕棚の2階に案内されました。6名が定員で真中のスペース。
これ以上増えなければいいと思っていても、どんどん宿泊者がヒュッテに吸い込まれてきます。
外は荒天のようで、どうやら吹雪。ザックにはザックカバーを装着しアウターを着込んでヒュッテにやって来ます。
酷くなる前にヒュッテに到着できた小太郎は、2つあるストーブの一つを囲みビールを飲みながらで談笑です。
そこへ、1人のおばちゃん登場。見たところ60歳くらいかな?
4名グループで、上高地から横尾経由で9時間かけて到着。
本当なら涸沢に行く予定が、先日の雪崩で蝶ケ岳に変更になったとのこと。
やはりこのパターンは多いようです。で、会話の内容は、
小太郎: 明日は?
おばちゃん: 常念岳ピストンで、ここに泊まる。
小太郎: 常念ってこの時期厳しいんでしょ。
おばちゃん: 連れて来てもらってるから、どんなとこか知らない。
小太郎: えっ・・・、さっき涸沢って言ってたけどどこ行く予定だったの?
おばちゃん: 北穂
小太郎: この時期の北穂って、山頂直下が壁のようなんでしょ?
おばちゃん: 知らない。
小太郎: 本当に、何も調べずに行くの?
おばちゃん: 金魚のフンみたいについて行くだけだから。
ついて行けるだけすごいと思うが、全く調べずに来るとは、おばちゃん恐るべしだ。
(次の日蝶槍で出会ったが、しっかり歩いているし、遭難したって記事もでていないんで大丈夫だったのだろう。)
■夕食 17:30
蝶ケ岳ヒュッテの夕食と云えば、「鰻」が定番なのだが、本日は「トンカツ」中心にした夕食でした。
この日、1回戦ではさばき切れず数名は2回戦。そんな人数でした。
前回、ハイテクバイオトイレが時間制限でほとんど使い物にならなかったのだが、今回はフル回転。実力を発揮してました。
一番奥の乾燥用ストーブ、談話所のストーブもフル回転。
前回がなんだったのかと思えるほど暖房はフル稼動してました。
寝床に戻ると、結局隣の2名のスペースは空いたままで、ゆったり気分で19:00には寝てしまいました。
午前1時に目が覚めた、鼻の調子が悪くどうしようもなくなり、談話室で処置していたら、ヘタ子がやって来た。
そして、ごそごそと何かをし始めた。私は外の天気が気になり、外へ出てみた。
頭上には満天の星空が広がっていた。東には、安曇野の町の夜景が広がっている。天気は回復したようだ。
安心して、ヒュッテに戻るとヘタ子が、トイレに起きたであろうおじさんに、
「おはようございます。」と挨拶していた。
おじさんは、ビクッとし、何も言わずにそそくさと自分の寝床に戻って行った。
そりゃあそうだろう。夜中の1時に薄暗い山小屋の談話室で、顔に何やら塗っている女性に、声をかけられれば、
ビックリするに違いない。
想像するに、おじさんはあまりの恐怖に、朝まで眠れなかったに違いない。
ヘタ子に聞くと、4時の起床時間と勘違いし、皆遅いなあとは思いながら、ペタペタ顔を作っていたようだ。
何も無かったように、丑三つ時の蝶ケ岳ヒュッテは更けてゆく。
■起床 4:00
朝4時、どんどん他の人も目覚め、大パノラマに期待を膨らませ、外へ出てみるが、本編で書いた通りの結果に残念。
■朝食 5:30
朝食は見ての通りです。この時には、槍穂絶景に拒絶され失意の中食事してました。
こうして、蝶ケ岳ヒュッテの一晩は終了しました。
天気は今一でしたが、非常に楽しい夜を楽しまさせてもらいました。