じぶんの足でたつ、それが教養なんだ

「われこそは」と力まないで、じぶんの歩調でのんびりゆったり歩くのがちょうどいい。

ぐうたら手記

2007-05-19 | 随想(essay)
 したい事をして、したくない事はしない―これが私の性情であり、信条である。それを実現するために私はかういふ生活に入った(はいらなければならなかったのである)そしてかういふ生活に入ったからこそ、それを実現することが出来るのである。私は悔いない、恥ぢない、私は腹を立てない、ワガママモノといはれても、ゼイタクモノといはれても。
 自己の運命に忠実であれ、山頭火は山頭火らしく。
  ふけてひとりの水のうまさを腹いっぱい
  雑草よこだわりなく私も生きてゐる
  月がうらへかたむけば月あかり           
 
 何よりも不自然がよくない、いひかへれば生活に無理があってはいけない、無理があるから、不快があり、不安があるのである。 (昭和十年)

 じつにいい気なもんだなあと感心するのです。山頭火しかり、放哉しかり。すべってころんで、句ができたというほどに、いい気に過ぎる人生だったか。(写真は「其中庵(ごちゅうあん)」)