じぶんの足でたつ、それが教養なんだ

「われこそは」と力まないで、じぶんの歩調でのんびりゆったり歩くのがちょうどいい。

いつでもアンダンテ、それがいい

2010-12-23 | 随想(essay)
 いつものようにラジオ深夜便を聞き流していたら、元宝塚のトップだった瀬戸内美八(ミヤ)(徳島県在住)さんのインタビューが聞こえてきた。その生き方たるや、すごいというか、肩肘はらないというか。中学校くらいまではタカラヅカに興味をもっていた前科のせいで、彼女の名前は知っていました。退団後のアメリカ留学やその後の生活を明るく語っておられたが、その内容は中途半端じゃないものでしたぜ。一攫千金を夢見たか、讃岐うどんの本場で、サンドイッチ屋さんを始めてつぶしたり、昔の杵柄でダンス教室を開業したり(現在も開店中、繁盛してまっせ)、徳島刑務所内でのDJ、さらには篤志面接委員(受刑者との面会を重ねる)。くわえて何十年にもわたる捨てられた犬たちの救助・救命活動で、いままでに何人の犬たちを助けたことか。現在も十九人の犬たちがいっしょに暮らしているそうです。全員の散歩に何時間も要するとか。捨てる神(神じゃないね)あれば、拾う神(ほんとは人間です)ありというが、身につまされました。できそうでできないことをなしつづける人はいるんですね。彼女は名をなした人ですが、何週間か前に、同じ深夜便では渡井さゆりさんという方が、またまたすごい経験をたんたんと語られていました(NPO・日向ぼっこ代表)。そのことについては、またの機会に。特別の能力(学力)を要しなくとも、地道にあせらずすすめば、人はどこまで歩けるか。いつでもアンダンテで歩こう。レントより早く、でもアレグロにはならないで。以て瞑すべし、だね。