じぶんの足でたつ、それが教養なんだ

「われこそは」と力まないで、じぶんの歩調でのんびりゆったり歩くのがちょうどいい。

大災害に紛れたように

2011-04-28 | 論評(comment)
 今月十二日、日本臓器移植ネットワークは脳死判定を受けた十~十五歳未満の男子から臓器提供を受けた患者やを発表した。同ネットによると「男子の心臓は大阪大病院で心筋症の十代の男子に、肺は東北大病院で高血圧症の五十代代の女性に、肝臓は北海道大で肝疾患の二十代の男性に、膵臓と片方の腎臓は藤田保健衛生大病院(愛知県)で腎症の三十代の女性に、もう一つの腎臓は新潟大医師学総合病院で腎症の四十代の男性に移植される予定」(朝日新聞・11/04/13)だという。(すべての移植手術はすでに終了している)
 交通事故によって脳死判定されたが、本人の意思は未確認、家族の承諾による移植例である。十五歳未満では初めてのケース。「脳死」からの臓器移植にはさまざまな問題が残されている。現時点でも法的に、医学的に(あるいは道徳的に)も課題は未解決だと思われるが、今回は大震災の報道洪水のさなかにそれぞれの移植手術は進められた。法に則った事例だから文句があるかといわれれば、「ありません」と答えるべきだろうが、はたしてそうか。いずれこの問題については、みずからの立場をはっきりとさせたいと思っている。