今日も いいこと ありますように!

気ままな読書。
時には散歩、小さな旅。
 主なテーマは『公園 道 花 寺 神社』です。

「傀儡名臣」(「銭形平次捕物控」・野村胡堂)、「極楽安兵衛剣酔記 とんぼ剣法」(鳥羽亮)。

2012年08月22日 | きままな読書。思いつきの読書感想文。
①「銭形平次捕物控」野村胡堂(s56年初版)


「銭形平次捕物控(一)」野村胡堂 富士見書房(時代小説文庫 25)
 九話収録

p.32-「傀儡名臣」(32~66ページ)30余ページの短編です。

ここに「忠臣」が登場。そして女性(悪女)も登場。
とても分かりやすい話です。

ぼんくら(暗愚)なお殿様が、女性とその相棒に騙される話。
忠臣の窮地を救うのですが、

この忠臣、あまりにもお殿様が「ぼんくら」なので、
退職(失業⇒浪人)します。

武士とは気ままに生きることが許されない人生。

それ(武士の生活)を捨てて、この「忠臣」さん(浪人になり)、
平次さんと「対等に」お付き合いしたいそうです。

時代小説ですが、テーマは「生き方」「人生の意義」でしょうか。
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②「極楽安兵衛剣酔記 とんぼ剣法」鳥羽亮 徳間文庫
ISBN4-19-892485-6

この話のテーマは「酔っ払いの喧嘩剣法」というところでしょうか。

「極楽安兵衛剣酔記 とんぼ剣法」

主人公はお酒好きです。
剣先も酔ったようにフラフラ振れるようです。
勿論「剣法」(わざと、意図的に)です。

(題名を見て)とんぼを採るときのように(剣先がくるくると)揺れるのかなと思いました。

(もしそうなら)面白い剣法だと思います(相手は怒ると思います)。

作者・鳥羽さんは剣道の有段者。学生時代、かなり鍛えたようです。
学生の全国大会にも出たのではないかと思うのですが(詳細は分かりません)……。

その人が小説にするのですから、
刀(と体)の動きをかなり具体的、目に見える形にしてくれます。

勿論いくら読んでも(剣さばきを)まねはできないと思います。


『貴賓室の怪人 (「飛鳥」編)』 内田 康夫

2012年08月13日 | きままな読書。思いつきの読書感想文。
『貴賓室の怪人 (「飛鳥」編)』 内田 康夫
■あらすじ(ネットでの紹介)(角川文庫より)■

浅見光彦に豪華客船「飛鳥」での世界一周クルーズを取材する依頼が舞い込む。

だが出航直前、浅見は「貴賓室の怪人に気をつけろ」という謎の手紙を受け取った。
その上、乗船客には作家・内田康夫夫妻も・・・・・・。

ただならぬ予感を孕みながら、「飛鳥」は世界の大海原へ華々しく出航する。
しかし、洋上の密室と化した船内で、あり得ないはずの殺人事件が起きた──。

浅見光彦と岡部警視、名探偵二人が船上の<罪と罰>に迫る!
浅見光彦が初めて海外に進出した記念碑的長編。

■舞台は、出航地点から船で移動するので
 神奈川県横浜市、兵庫県神戸市、香港、シンガポール、……。
 (今はまだ、この辺までしか読んでいません)

■ヒロイン(若い女性がすぐに……。そんなにもてるのかなあ?)
 堀田久代(31歳・「飛鳥」ソーシャル・オフィサー)
 江藤美希(   「飛鳥」クルーズ・コーディネーター)

■感想
 お金持ちのスポンサーつき、豪華なたび。
 お兄さんが全面的に協力。

 なんだか、(読書感想文コーナー)(内田先生+浅見さん)
 この設定の話が続いていて、ちょっとイメージが違ってきたのですが、
 まっ、いいことにしましょう(お金はあっても困らないようですから)
 (日本の警察も優秀だということを強調)。

 今回は、豪華客船「飛鳥」での98日間世界一周クルージングです。
 (私には)まったく無縁の世界の話です。
 特上(2名様)の旅行代金でマンションが買えてしまうのですから。

 今回の資金源は、まだ分かりません(途中なので)。
 『旅と歴史』の藤田編集長からルポを書いて欲しいと依頼されのですが、
 だれがお金(旅行代金・一番安い部屋ですが)を出したのか
 (一番安い部屋でも、300万円)不明。
 
 事件は「殺人事件」。
 浅見さんの同室の男性が死亡。明らかに「他殺」です。

 遺体発見の場面がかなり衝撃的(これは各自で読んでください)。

 お兄さんの指示で、日本から捜査員が派遣されてきます。
 岡部和雄警視と、部下の神谷・坂口、登場。

■ 
 ネット情報によると
 タイトルの「貴賓室の怪人」については謎のまま終わるようです。
 『貴賓室の怪人』は二部作で、
 「イタリア幻想曲 貴賓室の怪人2」を買わないとだめなようです。
 あらら……。

 ま、のんびり、風に当たりながら読書してみます。
 この後の「感想」は、どうなるのかなあ……。
 書く元気があるといいのですが(解決編が後回しとは……、元気でないなあ)。

『「須磨明石」殺人事件』 内田康夫

2012年08月10日 | きままな読書。思いつきの読書感想文。
『「須磨明石」殺人事件』 内田康夫

舞台は兵庫県神戸市、明石市。

大阪の新聞社に勤める新人記者・前田淳子さんが失踪しました。
その記者は明石原人について取材中だったようです。

その新聞社に勤める男が浅見家を訪れました。
依頼を受け、神戸に飛んだ主人公・浅見光彦さんは、
淳子と最後に会った女子大の後輩・崎上由香里(20歳・神戸女子大2年)と捜索を始めます。

 なぜか必ず女性(若くて可愛らしい?)が登場しますね。
 大阪の新聞社に浅見さんの原稿が載るチャンスかも……と思うのですが、
 どうも、依頼人から「原稿依頼」はないまま、終わるようです。残念でした。
  
 今回は、依頼人からたっぷり「料金(必要経費)」を頂いているので、
 リッチな生活(旅?、調査活動)(リッチなホテル住まい)です。 


テーマは「明石原人」ということですが、直接、考古学の問題が出てくるわけではなく、
考古学が好きなグループがあり、そこでのつながりが「解決のヒント」になるようです。

この作品が書かれたのは、1992年(初版)だそうです。阪神・淡路大震災の起こる前です。


神戸女子大の周りが丘陵地帯だということが分かると、
事件が見えてくる(真犯人がわかる)ようです。
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殺人事件に時効があり、古い話はふたをしておく、という時代の話です。
DNA鑑定がない(一般的でない)ので、血液型から犯人を推理するという時代の話です。

今なら、(犯人の)皮膚の一部が、被害者の爪に残されていれば、一発で逮捕ですね。
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時効の問題と、DNA鑑定の進歩は、
捜査をずいぶん変えた(推理小説の展開を変えた)と思います。

鳥羽亮『極楽安兵衛剣酔記 とんぼ剣法』 徳間文庫

2012年08月10日 | きままな読書。思いつきの読書感想文。
鳥羽亮『極楽安兵衛剣酔記 とんぼ剣法』 徳間文庫 282ページ

安兵衛の酒飲み仲間で、小普請の旗本が殺された。

定廻りによれば、ちかごろ大川端に出た辻斬りと同じ手口だという。
その後、なぜか安兵衛は町方に尾けられることに。

しかも妙なことに、
知り合いの八卦見、笑月斎も尾けられているらしく……。

奉行所は、旗本が殺されて、下手人を挙げることができないと、面子にかかわるので、
殺人現場近くに寝起きしている浪人たちに狙いをつけ、
主人公とその友人をつけまわしているようです(露骨な尾行ですね)。

主人公は浪人。
どうやって生活しているのかというと、
ある料理屋の居候。
時には帰りが遅くなったお客さんを送り届けたり(用心棒)、
「つけうま」をしたり(集金)、
暴れる客をなだめたり……。

しかし、辻斬りが出て、客足がおち、お店にはさっぱり客が来ません。
これでは、主人公、出番がなく(お店もたたんでしまうかも)
食っていけなくなります。

そこで、よし!辻斬りを退治(成敗)しようと決意。探索開始。

なんだか、『影笛の剣』と設定が似ていますが、
剣捌きはちょっと違いますよ。
切りあいの場面は緊張しますよ。

「影笛の剣」 鳥羽亮

2012年08月10日 | きままな読書。思いつきの読書感想文。
影笛の剣(講談社文庫)カゲブエノケン 著者: 鳥羽亮 
A6判 293ページ ISBN:4-06-275174-7

内容紹介に『始末人・宗二郎に最大の危機が迫る』とあります。
   でも、強い相手が出てこないと、主人公の強さが発揮されません。
   「強敵」は大歓迎です(読者としては)。

『門前仲町老舗の奉公人が次々に襲われた。』
   この町が狙われています(のっとり犯は誰?)。

老舗の主人たちに依頼され、警護の任にあたる始末人・宗二郎(主人公です)。
敵は“影笛の剣”の使い手・峰崎京之介を刺客に送る。
  この人が凄い遣い手なのです。

   『哀しい笛の音』、これは相手を不安な気持ちにさせる手段(暗示かな)。
   渋沢念流というのが対戦相手(?)の剣です。
   主人公・宗二郎はその残忍な刃を見切る(切られない)ことができるか!

この話は、始末人の元締め(鳴海屋)が町内の店から「依頼料」をもらって、揉め事を収める仕事をしていて、
主人公は、この揉め事おさめ役なのです。
鳴海屋には5人の始末人がいるようです。

さて、うまく収まるでしょうか?

用心棒の縄張り争いみたいな感じがしないでもないのですが、
主人公の属する「鳴海屋」は正義の味方という設定のようです。