ドコモ、iモードの検索機能を強化

2006年05月26日 | 携帯関連
 NTTドコモはインターネット接続サービス「iモード」の検索機能を強化する。利用できる検索エンジンを複数用意して、ネット上の情報をパソコン並みに検索できるようにする。併せてデータ通信の通信料定額制も拡充する。サービスと料金の両面で使い勝手を高めてKDDI(au)やソフトバンクに対抗する。
 NTTドコモの中村維夫社長が25日、日本経済新聞記者に明らかにした。検索機能の強化では「利用者が複数の検索エンジンを自由に選び、そこから一般サイトにアクセスする方法を採る」と述べ、iモードのトップページに検索エンジンを選ぶページへの入り口を設けることを表明した。
 携帯電話の検索技術ではKDDIが米グーグルと、ソフトバンクがヤフーとそれぞれ提携しているが、「検索サイトが一つしか選べないのなら、オープンなネットサービスに反する。グーグルでもヤフーでも、可能性はある」とした。
 iモードの通信料定額制は公式サイトの閲覧時のみに限られているが、今後はパソコン向け一般サイトも定額制の対象にする。すでに同様のサービスを実施しているauと同じく、通常の定額プランに1500円程度を上乗せすることで対応する。
 同じ電話番号のまま携帯会社を変えることができる番号継続(ポータビリティー)制度導入に備え、「年度内に予定していた第三世代携帯の基地局整備を上半期中に前倒しで完了する」。料金では「こちらから値下げを打ち出すことはない」と述べた。
 ソフトバンクについては「同じ土俵で戦うなら脅威は感じない。ドコモ以上に基地局数を増やすとのことだが、増やせばいいわけではない。企業は利益を出すことが重要だから、驚くほど安い料金でサービスが提供できるとは思えない」などと話した。
 ドコモはiモードで、公式サイトの情報サービス料の課金代行手数料で稼ぐビジネスモデルを構築した。現在、ドコモの第三世代携帯電話で閲覧可能なサイト数は公式サイトが約6000、非公式サイトやパソコン向け一般サイトが約9万で一般サイトの需要が高まっている。「今後はコンテンツ(情報の内容)によって、ゲームなら公式サイト、ニュースなら一般サイトから検索する、というようにすみ分けが進む」との見通しを示した。