ECサイト運営のAQUA、中小小売店の経営支援

2006年05月09日 | 通販/モール
 電子商取引(EC)サイト運営のAQUA(横浜市、中村健太社長、045・222・6762)は、インターネットを通じて中小小売店の経営を支援するサービスを始める。サイト上で出店費用や仕入れ資金の調達を仲介したり、店舗物件などの不動産情報を紹介したりする。サイトの利便性を高めて会員店を増やし、三年後の流通総額(商品・サービスの販売総額)を年間三十億円に引き上げる。
 小売店向け商品仕入れサイト「仕入・com」に新サービスメニューを追加する。雑貨や玩具、家電などの商品を取り扱うが、会員店の中には開業間もない小規模店も多い。このためサービス拡充で円滑な店舗運営を後押しし、取引の活性化や新規顧客開拓につなげる狙いだ。
 資金不足に悩む会員店には、金融機関と連携してビジネスローンなどの金融商品を提供する。サイト上で資金調達の申し込みを受け付け、提携先の金融機関を仲介。無担保融資などの形で迅速に資金を供給する。
 不動産サービスを提供するコーナーでは、全国の空き物件情報を掲載する。新店開設や、これから出店を考える個人事業主などの利用を促す。店舗改装や退店作業などを請け負う工事会社も紹介する。売り上げが伸び悩む小売店にはコンサルティングサービスも提供。商品陳列棚の画像データのやり取りなどで、専門スタッフが効果的な販売促進方法を助言する。
 会員店同士が自由に情報交換できるコミュニティー機能も設ける。
 サイト内の卸売商品数も増やす。従来はセール企画用のスポット商品の取り扱いが中心だったが、ブランド品やアパレルなど定番商品の品ぞろえを強化。商品数を現在の三千から五万程度にまで増やし、小売店側の販促や集客につなげる。
 AQUAは二〇〇五年二月の設立。会員店数は約三千店。サービス拡充で今年度中に会員店数を六千店に増やし、小売店向けECサイトで先行するラクーンなど競合他社を追い上げる。