性格分析し販促メール、iiTVがシステムを開発、アンケートで分類見込み客に送信。

2005年10月11日 | 通販/モール
 サーバーレンタルのアイアイティーヴィー(iiTV、東京、朴清和社長、03・5276・1127)は、相手の性格に応じた販売促進用の電子メールを自動配信するシステムを開発、近く販売を始める。見込み客などの特性をアンケートへの回答を基に分類し、最適な宣伝用メールを流すという作業を自動で行う。購買意欲の程度に応じた販促活動に結びつける。
 開発した「クロージングマスター」では統計学などに基づき、人間の性格特性を分類している。「センスが良く、若々しく活動的」「保守的で引っ込み思案」「“超”がつくほどプライドが高い」「フレンドリーな雰囲気」など十二種類に分け、価値基準やライフスタイルをそれぞれ詳細に分析。各分類について、商品選択の基準や買わない物、適切な営業手法などを提示している。
 iiTVは依頼主の企業に協力し、商品の特性に応じて分類に対応したアンケートと、各分類の顧客に最適な販促効果が期待できる電子メールをつくる。アンケートの結果をシステムに入力すると、回答者の特性を十二種類のいずれかに分類。対応するメールを自動的に送る。
 例えば自動車販売店のアンケートで「常に新しい刺激を欲する」と分類された人は「信頼性」「中流志向」などの選択基準を持ち「安物買いの銭失いはしない」と分析。営業手法では「オーバートークをしない」ことが肝要なため「上品で評判の良い車です」と控えめな表現のメールを送るといった具合だ。
 商品紹介のサイトにもiiTVが助言して性格特性別に文面などを変えた十二種類のページを作り、メールにURLを掲載して誘導する。サイトへの接続がない顧客には定期的にメールマガジンを自動配信。閲読の有無で顧客となる見込みの程度を判断し、以降の対応の参考にする。
 企業向けにASP(ソフトの期間貸し)方式で提供。最高五十万人にメール配信可能な標準サービスで初期費用が百万円、毎月の利用料が五十万円。初年度五十社程度の利用を目指す。
 iiTVは一九九八年設立。新事業の開始などで、二〇〇六年三月期の売上高は前期比七割増の五億円を目指す。