showtime's blog

http://www.myprofile.ne.jp/showtime-blog+blog の携帯版

聖火と世界 ②

2004-06-23 06:14:14 | showtime
「ルーマニアのような小国が活躍すると、とたんに検査が厳しくなる」 とは、

ルーマニア陸上競技連盟のトライアン バデア副会長の話 (『聖火と世界』 朝日新聞 6月17日 夕刊)。

シドニー五輪で体操選手のアンドレーア ラドゥンガ (ルーマニア) は、随行医に渡された風邪薬を競技の20分前に飲んだ。会心の演技で結果は金であったが、数日後薬物検査の結果、金は剥奪されてしまった。。「誰かが私を陥れたの」 当時16歳のラドゥンガは言った。そして、このとき検出された薬物エフェドリンは、今年の1月に合法化された。

「ラドゥンガの話は終わりにしよう。今さら蒸し返しても仕方ない」。ルーマニアのスポーツ庁長官はこの話に触れたがらない。なぜなら、現在ルーマニアが目指しているEU加盟の障害になりかねないからだ。

トッティ

2004-06-22 22:39:02 | showtime
「背番号で言えば、1、2、3、4、5、6…」 とは、

先日、W杯アジア予選で来日したインドの監督が、試合前の記者会見でマークする選手を質問されたときの答え(朝日新聞 6月20日)。実にユーモアに富んだ答えだ。この書評で佐山一郎は、このような過緊張がもたらされるような状況では、もはやユーモアはエチケットとまで言う。

Jリーグでジェフ市原を立て直したことで日本でも評判を上げてしまったオシム監督は、オシム語録と名前をつけられるほど、その会見が注目を浴びるのも、同様な理由からであろう。

この話は続く。

早坂茂三

2004-06-22 06:56:12 | showtime
「国民の投票をバカにするんじゃない」 と、

早坂茂三に一喝された、猪瀬直樹は押し黙るしかなかった。

いつの選挙だったかすっかり忘れてしまったが、選挙速報番組での討論で、与党自民党の大勝に業を煮やした猪瀬直樹が、「こんな結果になるのは、国民がバカなんだ」 としきりに発言していたことに対し早坂茂三が怒った。

この後、選挙制度改革の世論が盛り上がったことを考えれば、早坂茂三の言っていることが全面的に正しいとは言い切れない。しかし、この場での説得力はあった。当時 『ミカドの肖像』 で飛ぶ鳥を落としていた猪瀬直樹ではあったが、早坂茂三の相手ではなかった。オヤジ(田中角栄)の右腕だった片鱗が垣間見られた。

飯島勲と早坂茂三は同じである。人気の高かった総理大臣の下、秘書という立場ながらも、ある面政治を動かした。その早坂茂三が昨日急死した。好意的な報道が多いように見受けられるが、飯島勲の最後はどうなるだろうか?

聖火と世界 ①

2004-06-22 06:19:00 | showtime
「祖先が生んだ質素な五輪を、西欧が奪い、米国がゆがめてしまった」 とは、

五輪発祥の地、ギリシャの人たちの想い (『聖火と世界』 朝日新聞 6月16日 夕刊)。この記事によると、ギリシャは中東に次ぐ反米地帯。代表が決まった後にアテネに行くか迷う米国選手がいるという。マクドナルドやシティバンクを狙ったテロも頻発しているらしい。

これには、冷戦下で共産化を恐れた米国が、ギリシャの内戦に介入し、軍事政権を陰で支えた過去があるからだ。

大赤字だったモントリオール五輪の後、誘致活動する都市が激減する中、ギリシャは自国での恒久開催を申し出た。しかし、これを阻んだのもアメリカだった。

84年の五輪開催地はロサンゼルスに決まり、五輪は商業主義に大きく舵を切った。

これを読んで、アテネ五輪の準備の遅れや、五輪に対して冷ややかなアテネ市民などのよく見かけるべた記事の背景が少しわかった。近代五輪の父といわれるクーベルタン男爵にすら否定的に書かれていたのは、ちょっと驚きだった。

井上ひさし

2004-06-21 07:49:57 | showtime
「『三人姉妹』(1910年)の本読み稽古を、作者は気に入らなかったらしい」 とは、

井上ひさしのチェーホフの評伝である新聞連載 「私のチェーホフ」 の最終回の書き出し。理由は説明できないが、この書き出しには魅了された。通常4回で終わりの連載が、今回5回目があったことの驚きと相まって、一気に読んでしまった。

若年層の活字離れが大きな問題になっている昨今だが、この流れに歯止めをかけるべく熱心に活動している作家は多い。間違いなく、井上ひさしはその代表者の1人である。古今の文学作品の中に表現されている現代との共通項を、わかりやすく解説してみせる。

『三人姉妹』 を読み終えた俳優たちが、これは悲劇だと解釈したのを見た作者のチェーホフは、席を立ってしまった。次に笑劇 (ボードビル) だと解釈して、テンポをあげて演じてみたがうまくいかなかった。試行錯誤の末、「チェーホフの主人公は、ただ生きたがっているだけなんだ」 という結論に達し、舞台は大成功する。と、井上ひさしは書いている。

チェーホフの話自体もすばらしいが、井上ひさしの文章も本当に読ませる。連載の最後には、自殺についてもさらっとふれている。さらっと。

BLOG

2004-06-19 01:52:00 | showtime
「日本はゴールが明確な競争には強いということ」 とは、

日米経済競争を見続けてきたという今回の経済気象台の筆者 (朝日新聞 6月17日 夕刊)の言葉。具体的には、DSLをはじめとしたブロード バンドの普及率について。当初、光ファイバーの普及を予想していた日本は、DSLの普及で米国に大きく遅れをとっていた。しかし、米国での普及に煽られ、日本もDSLへのシフトを決断すると、とたんに米国を追い抜いてしまった。

この話は、いろいろなケースに当てはまると思うが、やはり最近のBLOGにも同じことが言えるのではないか。米国との比較はわからないが、最近のBLOG の普及は凄まじいものがある。やれLivedoor だとか、楽天だとか、ヤープスだとか、エキサイトだとか、Seesaaだとか…。きりがないのでここまでにするが、新しいブログサービスの出現はとどまるところを知らない。しかも、どれも使い勝手がよさそうだ。

この世界は老舗がいいとは限らない。アイデアが勝負だ。ボクも変えようか思案のしどころと言える。

参院選

2004-06-18 06:25:24 | showtime
「一緒に暮らせるなら日本でなくてもいいのでは。北朝鮮ではだめなのか」 とは、

曽我ひとみさん一家の再会に関して、先週の日米首脳会談でブッシュ大統領が小泉首相に語った言葉 (朝日新聞 社説 6月17日)。要するに、ブッシュ大統領は拉致問題に関して何もわかっていない。にもかかわらず、小泉首相はジェンキンス氏の訴追問題に関して 「私が保証する」 から日本に帰って来るよう説得した。小泉首相の拉致問題解決の意気込みがどの程度かうかがいしれる話だが、世論調査の支持率が高いので政権批判の声はトーンダウンしてしまう。

国会が閉会して、国政は一気に参院選モードに入った。投票率を上げるために、選挙に行こうとメディアが呼びかけるのは、組織票(公明・共産)つぶしである。しかし、国政にあまり関心のない人たちがたくさん投票所に行くと、人気者投票になって知名度の勝負になる。これが、ボクの考える最近の選挙におけるジレンマだ。

ベリッシモ

2004-06-17 07:18:59 | showtime
6月17日

「ベリッシモな着こなしはこう実現! 」 とは、

今月の 『MEN'S CLUB』 の特集 「イタリア男はナゼかっこいいか? 」 の中に書かれていたタイトルの1つ。ベシッシモは、イタリア語で 「かっこいい」 の最上級。

ファッション チェックのイタリア編なのだが、本当にかっこいい。しかも、驚異的なのが、彼ら素人のイタリア人たちが、後のページに出てくる日本人モデルをはるかにしのいでいることだ。結構いい年の親父も多いのだが。たとえ、ここに写っているイタリア人が仕込みだとしても、この差はすごすぎる。

来シーズンは日本に復帰と噂される柳沢をはじめ、名波、中村などの話を読むと、サッカー以前にイタリア文化に溶け込むことの難しさを感じる。時間にルーズだったり、失敗しても謝らなかったり、差別的な風潮があったり。イラクでの人質に対する、ベルルスコーニ首相の対応も日本人からするとちょっと理解できない部分もある。

本当にイタリアの男性は、女とおしゃれと食べ物しか頭にないのかもしれない。しかし、この特集を見ると、向こうのほうが人生楽しいかもしれないと思えてしまう。


どうでもいいのだが、デューク更家が、「イタリア人のおしゃれは、父親から学ぶ」 と語っていたのを読んだことがあるが、この特集のイタリア人に対して行われたアンケートでは、おしゃれを教わったのは母親と姉が父親より上位だった。

マイケル ジャクソン

2004-06-17 07:10:36 | showtime
「黒いマイケル ジャクソン」 と、

初来日当時、プリンスは形容されていた。卑猥な歌詞やジャケット、露出度の高い服装、ステージにベッドを上げてしまうコンサート。『スリラー』 で世界を席巻したマイケルジャクソンがスーパースターで、プリンスは影のスーパースターだった。両者とも黒人なのだけど。

しかし、20年経って、このイメージがすっかり逆転してしまった。
久々コンサート活動を再開すれば、客席を埋め尽くすのは各界のセレブリティーばかりのプリンスに対し、明らかに怪しい黒ずくめ集団にガードされ裁判所に出廷するマイケル ジャクソン。おまけに妹は頼まれてもいないのにおっぱい出して大ブーイングだし。現在の状況 (27億円で和解の過去) では、どう見ても変態はマイケル ジャクソンだ。

もちろん、僕らが両者とも大好きなことに変わりはないが。


横山秀夫

2004-06-17 00:43:37 | showtime
「朝日だ」 とは、

地方新聞社の上司が、昔自分に引き抜きをかけてきた全国紙の名前を部下に聞かれ、嬉しそうにこう答えた新聞社の名前。横山秀夫の代表作 『クライマーズ ハイ』の中の一節だ。この作品、昨年の週刊文春のミステリー大賞を受賞しているが、テーマは明らかに組織の中における個人である。

地元で起こった浅間山荘事件をきっかけに何人かの同僚が、大手新聞社、大手通信社に引き抜かれた。そのとき、実は自分も引き抜きをかけられていたと自慢したかった、しかも、朝日。しかし、その一方で、移っていった同僚たちのほとんどは、期待したポストを与えられず、過酷な労働の末、早死にするものさえあった。ストーリーの本題とは、あまり関係ないが、読んでいて一番心を動かされたのはこの場面だった。

それにしても、横山秀夫はインタビューを受けすぎだ。別に本人が悪いわけではないが。新聞社時代、漫画の原作時代を経て作家デビューという経歴、デビューするまでの苦労話など、それぞれは面白いのだが、多く目にするので、ほとんど覚えてしまった。サイン会も断らず積極的にこなすらしいので、インタビューが多いのは当然かもしれない。松井秀喜ファンらしいとも言える。

その中で、『逆風満帆』 (朝日新聞 be) は、事実誤認の疑いをかけられたことに反発し 『直木賞』 との決別を宣言したことを珍しく取り上げていた。「さすが、朝日」というほどでもないが。