音楽の世界ではよく似ているメロデイーや音楽が存在します。そのいくつかの例を御紹介しましょう。
オペラ「魔笛」でのパパゲーノとパミーナが連れ立って逃げ出そうとして登場し、
それをモノスタトスたちにつかまりそうになり、魔法の鈴のお陰で助かった時
二人の魔法の鈴を称えるメロデイーがなんとなく童はみたりで歌われる「野ばら」の歌の冒頭に似ていませんか。
オペラではグルックの「オルフェオとエウリデイーチェ」の間奏曲[オルフェオの地獄行き道中を表す転変地変の音楽とロッシー二の「セヴィリアの理髪師のブッファ的間奏曲(嵐)とヴェルデイの「オテロ」の冒頭の嵐合唱場面の音楽等、オペラの作曲作業の歴史においてそれぞれ舞台上に展開する嵐(転変地変)を音楽で表現しようとする試みがあります。どの作曲家も嵐の場面には特に力がが入るようで、よく似ています。私の中ではオペラで嵐と言えば
ロッシーニのセヴィリアの理髪師」の嵐(ブッファ間奏曲)がお気に入りです。
それと日本の芸能等お化け屋敷でよく聞かれる「どろどろ、、、ぴゅー」の音にもオペラで似たような所が有ります。
モーツアルト「ドンジョバンニ」で騎士長の石像がジョバンニ館を訪れた時のジョバンニと騎士長石像とのやり取りの場面の音楽。
ヴェルデイ「リゴレットの終幕。殺し屋スパラフチーレの旅籠でマントヴァ公爵の身代わりに殺されるジルダが刺された瞬間の嵐の音楽。
それぞれ作品の嵐の場面では、そのオペラのドラマの展開がオペラドラマのスペクタルといっても過言ではないと思います。特にヴェルデイの場合、
ジルダが殺された後リゴレットが登場し、嵐が一旦落ち着くが、リゴレット自身が殺された最愛の娘ジルダを発見する場面の稲妻走る光の情景。音楽がとてもリアルで盛り上がります。しかもヴェルデイはフレーズの強弱変化を多用し、雷音の遠近までオーケストラ音楽で表現しています。やはり天才はすごいのです。古くはグルックの「オルフェオ」からロッシーニヴェルデイとオペラではスペクタルとして音楽で転変地変を味わえます。
さあ、どの作曲家のどの作品の嵐音楽が面白いか探してみてください。
ちなみに私が始めてオペラ全曲を聞いた作品はリゴレットでした。あまりに面白いので一挙に50回くらい聞き、憶えてしまいました。勉強もせずに。この様に家にあったヴィクターの蓄音機が私のオペラへの道を運命付けたのでしょう。初めて私に音楽を教えてくれたのは家に有ったフルトベングラー指揮のモーツアルトとベートーヴェンの石炭盤レコードでした。カルーソーのアリア等も有りました。
あまりにも何回もレコードをかけるので針が磨耗し竹を削ってレコード針を作って聞いた事を思い出します。
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