Flour of Life

煩悩のおもむくままな日々を、だらだらと綴っております。

東村アキコ「海月姫」第14巻

2014-10-10 23:46:43 | 読書感想文(コミック)


今年の暮れに実写版映画が公開される「海月姫」の14巻が出たので、買って読みました。
実写版の月海は能年玲奈ちゃん、蔵之介は菅田将暉くん、シュウシュウは私のハセヒロです。花森さんはもこみちがやるそうですが、もこみちだと若すぎるて花森さんのうさんくささが出せなさそうなので、そこだけ残念です。片瀬那奈の稲荷さんはハマりそうだけど。
公開したら絶対見に行くつもりなので、超楽しみです。


さて。
天水館の存続と引き換えに、カイ社長に買われた月海は、14巻でついに異国の地シンガポールへ連れていかれました。
引きとめることはできなくても、せめて自分たちの気持ちを伝えようとデモ現場でクラゲドレスを着てアピールする蔵之介の男気にぐっときましたが、それに比べてシュウシュウが動かなすぎなのがちょっともうしっかりしてよというかなんというか…。恋愛経験値が低いからってのもあるけど、議員秘書の仕事が忙しすぎるのもよくないよねぇ。月海と尼~ずのことだけにかまけてられる蔵之介とは違って。このハンデ、埋められる日はくるのかな?鯉淵パパ、お願いだからシュウシュウにパパのモテスキルをめぐんであげて!もう無理か!!

テレビ越しに、クラゲドレスを着た尼~ずたちを見て、「みんなのために服を作る」と思ったまではいいものの、シンガポールに渡ってからの月海はカイ社長のペースに振り回されっぱなしで、いまいちいいところがありませんでした。しかも、しかも、カイ社長にうっかり接吻までされちゃって!うわー!主人公(=月海)のファーストキスが、相思相愛(一応)のシュウシュウでもなく、月海に片想い中の蔵之介でもなく、何考えてるのかわからないカイ社長って…!?これで月海が社長にフォーリンラブ、なんて展開はありえないけど、何故?東村さん、まさかこのシチュ自分の願望ですか?社長ってなんか韓流スターっぽいし…つか14巻の表紙がもうアレよね。きっとアレを意識してるのよね。

月海がカイ社長にキスされて動揺しまくっているころ、蔵之介がシンガポールに到着ー。このフットワークの軽さ、お金の力=パパのアメックスは偉大ですね。目的のために、利用できるものはとことん利用する、ってのが蔵之介のポリシーなんでしょうけど。お金では手に入らないモノ=母親を失っている、彼ならではの。

しかし女装した蔵之介がAVIDY本社に潜入して、急病で撮影に来れなくなったモデルの代わりに海外でモデルデビュー☆なんて展開は、マンガとはいえ強引です。つか普通撮影スタッフが気づくだろ。いったいどんなビジュアルしてるんだ蔵之介。あるいは実はスタッフは蔵之介のことをニューハーフだと思っているとか?いずれそういうオチが来るならそれもまたよし、だけど。まあ、男だか女だかわからないモデル、海外には結構いますけどね。

14巻は月海がクラゲドレス作りに覚醒したりとか、月海と蔵之介あるいは月海とシュウシュウの距離が縮まったりとか、月海に大きな動きがなくて、少々もの足りなかったです。今はカイのターンだってのはわかってるんだけど、やっぱり第1話から読んでる身としては、月海がこんな風にずっと受け身なのは面白くないです。次巻ではミューズ(=蔵之介)と再会して、自分らしさ(=オタクらしさ)を取り戻した月海が見たいです。さてどうなるやら。

ところで、AVIDY本社で月海が服飾業界のレクチャーを受けているときに、

「控えめとか 目立たないとか 日本ではキレイな人ほどそういうファッションを好む傾向がある」

という衝撃的なセリフがでてきました。これはどういうことでしょう。
私のワードローブをひっくり返して中身を全部出しても、「控えめ」な服も「目立たない」服もないんですが…?
それはつまり私がキレ(以下悲しすぎるので書けない)

いやいや、これから月海と蔵之介、そして尼~ずのみんなが日本のファッションを変えてくれるさ!
私はちょっと時代を先取りしているだけなのさ!!(涙目)きっとそうさ!うん!!

東村さんは他にも連載を抱えているので、15巻は映画公開後になりそうです。映画公開にあわせて、オフィシャルブックとか出るかな~?3次元化したクラゲドレスの写真集とか、見てみたいな。


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