Flour of Life

煩悩のおもむくままな日々を、だらだらと綴っております。

中村光「聖☆おにいさん」第10巻 真に内側にあるもの

2014-06-05 23:59:27 | 読書感想文(コミック)


twitterのTLで、5月に「聖☆おにいさん」の10巻が出たことを知ったので、遅ればせながら買いに走りました。
このマンガは単行本の出るペースがゆっくりなので、新刊が出てもなかなか気がつかないんですよねぇ。

10巻の内容は、夏のBBQに始まり秋のボージョレ―ヌーボー、イエスの生誕祭に春の花見という、季節のイベントを網羅した内容でした。よくまあネタにつきないもんだなぁと感心します。イエスの誕生日ネタなんて、1回しか使えないだろうと思ってたのに、今回は“自分の誕生日なのに、自分よりサンタクロースのほうが人気があることに嫉妬するイエス”という天界もとい展開できました。そりゃ確かに、日本のクリスマス…いや世界中どこでもクリスマスといえばサンタですよね。クリスマスカードだってイエスよりサンタの絵のほうが多と思います。クリスマスにサンタコスする人はいても、イエスコスする人は東京シティマラソンでしか見ないし。でもイエスには誕生日以外にいろいろイベントがあるから、それでいいんじゃないでしょうか。誕生日以外に、1年に何度も記念日を作りたがるのって、夢見がちな女子みたいだぞ、イエス。

10巻で一番ツボにはまったのは、人間界にすっかりなじんでいる聖母マリア様。普通の恋愛とか青春を知らず、処女懐胎でイエスを産んでしまった彼女が、リア充カップルにおののく姿は、自分と重なりすぎてこちらまで血の涙を流しそうになりました。私、クリスチャンになろうとか思ったことないけど、リア充カップルに囲まれて震えるマリア様のためなら、残りの人生をささげてもいいという気持ちでいます。きよし君のコンサートには行かないけど。

新キャラのサンダルフォンさんの回は、サンダルフォンさんのキャラよりウリエルのギャグとミカエルの動画のインパクトが強くて、笑えはするものの新キャラが活かされてないのが残念でした。でも下の階に住んでる人、毎日イエスの奇跡パン食べててなんともないのかなー。あとホームベーカリーにぶどうパンの材料がセットされてたらどうやってすりかえるんだろ。ウリエルがぶどうネタのギャグを言って、イエスにぶどう入り奇跡パンを作らせるんでしょうか。

これまで、10巻くらいになるとマンネリ化して面白くなくなるかと思ってましたが、最初の頃ほどのパワーはないけど充分面白く読めました。あとどれくらい続くかわかりませんが、さすがにあともう10巻も続かないだろうし、今のクオリティでなら最後まで読み続けられるんじゃないかと思います。


ところで。

10巻にもちょっとだけ出てきたアナンダ君。自分のことを好きにならないように、あえて女子の前ではドン引きすることをやらなくてはいけないほどの超絶美形なんだそうです。つまり、仏教界では「アナンダといえばイケメン、イケメンといえばアナンダ」ってわけで、アナンダはイケメンじゃないと許されない名前…なんじゃないでしょうか。あくまで私の推測ですが。

しかーし!

私は知ってしまったのです。いま日本に、本名が“アナンダ”という有名人がいることを!

その人の名は、わんわん…じゃなくて、鶴竜力三郎!!
ちなみに我が家では“わんわん”あるいは“鶴(かく)ちゃん”と呼んでいます。

わんわんの本名のアナンダは、ブッダの弟子のアナンダではなく、元の皇族から来ているらしい(出典:wikipedia)ですが、それでもアナンダはアナンダです。結構ハードルの高い名前です。インドとか言って名乗ったら、周りの反応が厳しそうです。

で、話を「聖☆おにいさん」に戻すと。振り返ってみれば、浅草に行ったり秋葉原に行ったりして日本の文化を堪能しているブッダとイエスですが、いまだに日本の国技・相撲の世界には足を踏み入れていません。せっかく、ブッダの弟子と同じ名前の横綱が誕生したんですから、これを機会に2人にも両国の国技館に行ってみて欲しいですね。そしてブッダには「アナンダクラブ」(鶴竜のファンクラブ)の会合の様子を目撃してほしい…ガチは無理でも、それっぽいやつで!中村光さん、お願いします!!



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