公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

切り取りダイジェストは再掲。新記事はたまに再開。裏表紙書きは過去記事の余白リサイクル。

愚痴をやめよ

2014-01-01 00:00:00 | 日本人
一、愚痴をやめよ
二、世界無比の三千年の歴史を見直せ
三、そして今から建設にかかれ

(昭和二十年八月、出光佐三)「人間尊重五十年」p175

 この三つは今日にも大いに当てはまる。大手家電メーカー(パナソニック、ソニー、シャープ)が今にも旗を巻きそうであり、日本が得意とした分野、液晶、メモリー、製鉄、自動車など様々の分野で敗戦を迎えている。新聞を見ても円安、ハイパーインフレシナリオや金融緩和を期待するばかりで通貨が高くなった愚痴を言っている。

 最も大切なことは、世界無比の歴史と、努力で培ってきた平等社会が国民の心をこの国を住みやすい国と考えて承認していることだ。ただ経済的理由で日本に留まるのならば、日本を捨てて、よりよい環境に移ろうとする人間が生まれてくることに注意しなければならない。スーパーグローバル企業は国籍と国内雇用義務を放棄する反日、反社会的事業者となっている。

 このグローバルに成長環境を求めて資産逃避する傾向は、米国でも、中国でも同じことが起きている。そのようなことを続けて、国民に未来を示すことはできないし、勤勉な国民を涵養することはできない。

 三千年来の勤勉な国民がいなければ、日本の優位性も国家も国土も失う。単に少子化による人口減少だけが問題なのではない。社会をひっぱてゆくリーダー階層が国を見捨てる非国民層となって(表向きはグローバルススタンダードの教師だが、その本質は非国民)この国に将来があるはずがない。

 出光佐三は敗戦のその日から従業員を再集合させることができた。だから出光は蘇ったのであって、出光の従業員はこの場合、勤勉な日本国民にアナロジーしても理解できる教訓だ。

 東京が丸焼けになったわけでもないのに日本における資本増殖の機会喪失を悲観して海外の安価な労働力と規制の緩さを求めて、あるいは個人的蓄財のために海外に課税を逃れ逃げだそうとしているのは日本男子の恥。焼け野原と空腹の空の下タンクの底浚いをした出光社員と佐三に合わせる顔がないだろう。表向きは雄飛するグローバルススタンダードの教師、その本質は非国民かつ強欲なだけのスーパーグローバル企業経営者は閉門すべきだろう。

働く者の資本主義
「最少の労力をもって最大の効果をあげるということは 、合理的になるべく安易な道を選べということです 。事業経営にも道はいろいろありますよ 。しかし 、私は努めて苦労の道を歩いてきたわけです 。たとえば 、私は金持の金は借りずに 、銀行の金を使ってきたが 、安易な道を選ぶならば 、株式で資金を募集しますよ 。そうすれば金はらくらくと出来て 、金の苦労はしなかったでしょうね 。そのかわり金の力で左右されて 、人間尊重の主義なんか絶対に貫き通せなかったと思います 。」

「出光の創業当時は 、商売とは投機や買い占め 、売り惜しみによって金もうけする時代ですから 、 〝生産者から消費者へ 〟などということは 、いわば書生論であって 、誰も相手にしてくれなかったものです 。だから 、この実行の苦しみは並たいていではなかった 。ことに 、消費者に直面するため 、商売が伸びれば伸びるほど運転資金がかかる 。それを一方では 〝黄金の奴隷となるな 〟などと言って 、金持の金は借りない 。資金欠乏の苦しみは言語に絶するもので 、私が自殺したという噂は何度となくたちましたね。」

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