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HERE & GONE / DAVID SANBORN

2008-07-14 00:24:42 | Music
JAZZ

人気アルトサックス・プレイヤー、デヴィッド・サンボーンの3年半ぶりの新作である。
言わずと知れたジャズ・フュージョン界の大御所で、大好きなサックスプレイヤーだ。
彼のアルバムもたくさん持っていて、特にマーカス・ミラーがプロデュースしたR&Bテイストにあふれるアルバムが好きだった。
サンボーン節といわれた泣きのサックスとマーカスのソリッドなベースとハイラム・ブロックのファンキーなギターの組み合わせはとにかく最高だ。
アルバム『Hearsay』あたりまでは集めていたが、その後は試聴はするものの結局買わないというパターンが多くなった。
サンボーン節は健在だったが、カッコいい!という感じがあまりしなくなったからだ。

そのサンボーンが今年の東京ジャズ2008の初日のステージに出演する。
とりあえずこの日のチケットを買ったのだが、正直サンボーンがフュージョン・セットで来るのか、ストレート・アヘッド・ジャズのセットで来るのか分からなかった。
同日の他の出演グループは日野皓正クインテットとロン・カーター・カルテットだ。
"ヒノテル"はフュージョンもアコースティックもやるけど、ロン・カーターのフュージョンはまず無い。
多分今回のサンボーンはストレートアヘッドなジャズで来るんだろうな予想していたところに3年半ぶりに発表されたニューアルバムの知らせ。
今年のステージを占う上で、久しぶりに買い求めたアルバムが本作である。
バックを支えるミュージシャンはスティーブ・ガッド(Ds)、クリスチャン・マクブライド(b)、ギル・ゴースティン(Key)などで、やはりフュージョンもアコースティックもこなす人々なのでクレジット名だけでは予想がつかない。
ちょっとワクワクしながら聴いてみたら、意外な音楽だった。

アコースティックなブルース!である。

しかも多くはかなり古いスタンダードをチョイスしている。
自分にとってはフュージョンの代表選手のようなイメージが大きかったので、ちょっと意外だった。
しかし、しかし、このサンボーンのブルースがすごく心地いいのだ。
サンボーン節は健在というか、更に磨きがかかっていて非常に渋い!
今年62歳となる彼のアルトはますます円熟味が増していて説得力がある。
どの曲のアドリブを聴いても、これが非常にすばらしい。
考えてみればブルースといえば、泣きのギターだったり、情感豊かなボーカルだったりするわけで、サンボーン節と相性はいい訳だ。

本作ではゲストミュージシャンとして、デレク・トラックス(g)、エリック・クラプトン(vo)、ジョス・ストーン(vo)、サム・ムーア(vo)を迎えている。
このゲストの方々、皆さん、いい仕事してます。

こんなこてこてのブルースアルバムが心地良いと感じるのは自分が歳を重ねた結果かもしれない。
ソリッドでファンキーなサンボーンもいいけど、この渋い大人サウンドも非常にいい。
これは俄然、東京JAZZでのサンボーンの演奏が非常に楽しみである。
果たしてバックメンバーに誰を連れてくるだろうか?
いずれにしろ、非常に幸せなひと時を過ごせそうだ。

東京JAZZ 2008公式HP

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