Story!!ネタバレ注意!!
2027年。人類には既に18年間子どもが生まれていない。原因は不明。希望を失った人々は争い合い、世界は壊滅状態。かろうじてイギリスだけが、軍事独裁体制による抑圧で社会の均衡を保っていた。エネルギー省に勤務するセオ(クライブ・オーウェン)は、ある日、武装集団に拉致され反政府組織FISHのアジトに連行される。そこにいたのは組織のリーダーで元妻のジュリアン(ジュリアン・ムーア)。彼女の要求で、政府の検問を通過するために必要な通行証を入手し、再びFISHと接触。そこで彼は、キーという不法移民の少女を、ヒューマンプロジェクトという組織に届ける計画を知らされる。この組織は、新しい社会を建設するために活動している秘密組織である。しかし、通行証を持ち、キーを搬送する途中、暴徒の襲撃を受けジュリアンは死亡。その後セオは、驚くべきことにキーが妊娠していることを知る。ジュリアンの襲撃がFISH内の分子による謀殺だと偶然知ったセオはキーを連れて逃亡。ヒューマンプロジェクトの船とのランデブー地点へ行くため、友人のジャスパー(マイケル・ケイン)の助けで、難民居住区に入るが、ここで政府軍と反政府軍の戦闘に巻き込まれ、さらにFISHの襲撃を受ける。セオは無事にキーを届けることができるのか?
2006年/イギリス/アルフォンソ・キュアロン監督作品
評価 ★★★☆☆
クライマックスの市街戦、逃げるクライブ・オーエンを手持ちカメラでワンショットで延々と追うシーンが凄い迫力でした。中盤のオーエンとムーアの乗る車が襲撃されるシーンも緊迫感あり。
18年間子どもが生まれなくなった原因は明確に述べられていませんが、全くの独断で推定してみます。
誤った方向へ進んでしまった文明を正す究極の方法は、一度人類を全滅させた上で再度一からやり直すことなのかも知れません。そこで、18年間というほぼ一世代分の期間、子どもが生まれない状態にして、旧人類を自滅させる方法がとられたと思われます。つまりこれは、人類絶滅の危機ではなく、それを回避するために遺伝子レベルで採られた人類存続のための救済策だったとも考えられます。クライブ・オーエン、マイケル・ケイン、そしてジュリアン・ムーアは新しい文明を拓くための尊い犠牲になったと言えるでしょう。子孫を残す能力の喪失は、原因不明で起こり、そしてキーのように原因不明で回復するのでしょう。新しく生まれた子ども達はヒューマンプロジェクトの拠点で育まれ、新しい世界を創造するのではないでしょうか。
もちろんこれは、作者の意図と違う考えかもしれませんが、幾通りもの解釈ができるSF映画だと思います。
(「トゥモロー・ワールド」2006年12月 松本にて鑑賞)
2027年。人類には既に18年間子どもが生まれていない。原因は不明。希望を失った人々は争い合い、世界は壊滅状態。かろうじてイギリスだけが、軍事独裁体制による抑圧で社会の均衡を保っていた。エネルギー省に勤務するセオ(クライブ・オーウェン)は、ある日、武装集団に拉致され反政府組織FISHのアジトに連行される。そこにいたのは組織のリーダーで元妻のジュリアン(ジュリアン・ムーア)。彼女の要求で、政府の検問を通過するために必要な通行証を入手し、再びFISHと接触。そこで彼は、キーという不法移民の少女を、ヒューマンプロジェクトという組織に届ける計画を知らされる。この組織は、新しい社会を建設するために活動している秘密組織である。しかし、通行証を持ち、キーを搬送する途中、暴徒の襲撃を受けジュリアンは死亡。その後セオは、驚くべきことにキーが妊娠していることを知る。ジュリアンの襲撃がFISH内の分子による謀殺だと偶然知ったセオはキーを連れて逃亡。ヒューマンプロジェクトの船とのランデブー地点へ行くため、友人のジャスパー(マイケル・ケイン)の助けで、難民居住区に入るが、ここで政府軍と反政府軍の戦闘に巻き込まれ、さらにFISHの襲撃を受ける。セオは無事にキーを届けることができるのか?
2006年/イギリス/アルフォンソ・キュアロン監督作品
評価 ★★★☆☆
クライマックスの市街戦、逃げるクライブ・オーエンを手持ちカメラでワンショットで延々と追うシーンが凄い迫力でした。中盤のオーエンとムーアの乗る車が襲撃されるシーンも緊迫感あり。
18年間子どもが生まれなくなった原因は明確に述べられていませんが、全くの独断で推定してみます。
誤った方向へ進んでしまった文明を正す究極の方法は、一度人類を全滅させた上で再度一からやり直すことなのかも知れません。そこで、18年間というほぼ一世代分の期間、子どもが生まれない状態にして、旧人類を自滅させる方法がとられたと思われます。つまりこれは、人類絶滅の危機ではなく、それを回避するために遺伝子レベルで採られた人類存続のための救済策だったとも考えられます。クライブ・オーエン、マイケル・ケイン、そしてジュリアン・ムーアは新しい文明を拓くための尊い犠牲になったと言えるでしょう。子孫を残す能力の喪失は、原因不明で起こり、そしてキーのように原因不明で回復するのでしょう。新しく生まれた子ども達はヒューマンプロジェクトの拠点で育まれ、新しい世界を創造するのではないでしょうか。
もちろんこれは、作者の意図と違う考えかもしれませんが、幾通りもの解釈ができるSF映画だと思います。
(「トゥモロー・ワールド」2006年12月 松本にて鑑賞)
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