ツーリスト

Story
逃亡中の国際指名手配犯、アレキサンダー・ピアースの恋人、エリーズ（アンジェリーナ・ジョリー）のもとに手紙が届く。「8時22分、リヨン駅発の列車に乗り、僕の体型に似た男を捜せ」。指定されたヴェネチア行きの便に乗ったエリーズは、ある男に声をかける。その彼はアメリカ人ツーリストのフランク・トゥーペロ（ジョニー・ディップ）。戸惑うフランクをよそに、エリーズはヴェネチアの高級ホテルに誘う。そんな二人の様子は、スコートランド・ヤードの刑事（ポール・ベタニー）に見張られていた…。（goo映画より。）
2010年/アメリカ/フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督作品





評価　★★★☆☆


これは、重量級のサスペンスを期待せずに軽い気持ちで観ればとっても面白い映画です。なんといっても、一時流行った凝りまくりサスペンスみたいに脳ミソフル回転しなくても楽しめるのがいいですね。
ヴェネチアの観光映画といっても良いくらい現地ロケが鮮やかで、題名通りツーリスト気分が楽しめる。ここを背景に三つどもえ（ジョリーとディップを入れれば四つどもえか）の騙し合いが繰り広げられるので贅沢気分が味わえます。二人を追う役にポール・ベタニーとスティーブン・バーコフのこわもてを配し、ところどころ軽妙な場面を入れるのもよく計算されてます。ボートチェイスとその後のジョリーとディップが語り合う場面も良い雰囲気。
個人的には、燃やした手紙を特殊技術で再生する過程が丹念に描かれているのがとても興味深かったです。

クライマックスの金庫の鍵を開ける場面では、ディップが数学の才能を発揮して暗号コードを解くのかと思っていたのが拍子抜けしてしまいましたが、意表をついた展開を期待せず、２大スターの競演とロケの魅力を楽しめば良いと思います。


映画『ツーリスト』公式サイト


（「ツーリスト」　2011年4月　岡谷スカラ座 にて鑑賞）