夫婦でシネマ

夫婦で見た映画と、個別に見た映画について感想をかいてます。全て映画館で見た映画で、ミニシアター系の映画をたくさん紹介!

僕の彼女はサイボーグ

2008年06月08日 | は行の映画
Story
ひとりぼっちで過ごす20歳の誕生日。寂しい大学生ジロー(小出恵介)の前に、突然キュートな“彼女”(綾瀬はるか)が現れる。彼女と過ごした数時間は人生の中で最も輝ける時間となるが、突然彼女は姿を消してしまう。1年後の21歳の誕生日、ジローは再び彼女に出会う。似ているけれどどこか違う、“完璧”な彼女に。しかしそれは、決して起こるはずのなかった、運命を変えてしまう“恋”の始まりだった。(goo映画より)
2008年/日本/クァク・ジェヨン監督作品





評価 ★★★★

『猟奇的な彼女』のクァク・ジェヨン監督が日本でメガホンを取った初作品!

クァク・ジェヨン監督の『猟奇的な彼女』『ラブストーリー』などの作品は大好きだっただけに、監督が日本でメガホンを取ったということで、本作はとても楽しみにしていた作品でした。

この映画でなんと言っても印象に残ったことは、綾瀬はるかがこの映画では抜群にキュートで魅力的だったこと!クァク・ジェヨン監督は、今までの作品もそうですが、女性を奇麗に撮るのが本当に上手い監督だと思いました。この映画のプロデューサー・山本又一朗氏が言うには、綾瀬はるかを可愛く撮るために、ありとあらゆるアングルから狙って撮ったそうですね。

また、アクションのキレがいい!アクションは日本映画よりも韓国映画の方が上手いと実感させられます。特に、レストランでの銃乱射のシーンとか、東京大地震のシーンなどはとても見応えのあるアクション・シーンに仕上がっていました。

時代考証などはちょっと???と感じるシーンもあったりして、やはり韓国人監督から見た日本には違和感がありましたね。。でも、ストーリーなどの細かいところを気にしなければ、綾瀬はるかの可愛らしさとアクションの凄さだけでも充分に楽しめる作品かもしれないです。

それから、監督が日本のポップ・カルチャーの熱狂的なファンだと感じさせてくれるシーンがいくつか登場するのも楽しかったですね。例えば、ジローの部屋にあるマンガが「行け!稲中卓球部」(私も全巻持ってました。。)だったり(笑)、エヴァの綾波レイのフィギュアが登場したり、カピバラにまつわるアホみたいなお話などなど、そういった監督の日本のポップ・カルチャーへの深いこだわりには、日本人から見ても感心させられると同時に、観ていてとても楽しいシーンでした。

監督の今までの作品と比べると、本作はラブコメものとしての要素は弱いですが、SFファンタジーとしては楽しめる作品なのではないでしょうか。特に、綾瀬はるかのタイムトラベラーものとして時間軸を一つずつ整理してみるのも、この映画を楽しめるひとつの見方なのかもしれないです。

面白いなと思ったのは、綾瀬はるか演じるサイボーグの”彼女”が偶然、人間の”彼女”にそっくりなのではなくて、実は、人間の”彼女”を似せて作られたのがサイボーグの”彼女”だということです。というのは、人間の”彼女”の方がサイボーグの”彼女”より前にタイムトラベルでジローと出会っているから成り立った出来事なんですね。この辺りのからくりはなかなかよく出来ていて、SFファンならずとも楽しめる要素なのではないかと思います。





評価 ★★★☆☆

綾瀬はるかがとにかくお人形みたいで可愛かったですね!
小出恵介が理系のダサ男を演じてハマってました。この映画を観て、大学の工学部志望者が増えれば良いなと思いました。
映画の内容については、nyancoが詳しく書いているので、レビューはnyancoにまかせて、僕はこの映画がおそらく?参考になったと思われる元ネタ映画をnyancoと一緒に洗い出してみました~♪



「僕カノサイボーグ」 元ネタ映画はこれだっ!コーナー

ご存知の通り、サイボーグの彼女がジローを守るためにタイムトラベルで現代へ派遣されるという物語は「ターミネーター2」(1991年、ジェームズ・キャメロン監督作品)を下敷きにしていますよね。彼女の登場シーンはもろにターミネーターのパクリでした。


彼女のタイムトラベルによって合計3種類の時間軸が出来たと考えられますが、その辺は「バタフライ・エフェクト」(2003年、エリック・ブレス&マッキー・J・グラバー監督作品)の展開になんとなく似ていますね。


タイトル前のプロローグ。陸橋でジローと彼女が別れるシーンでジローに目をつぶっていてとお願いする所は、「スウィート・ノベンバー」(2001年、パット・オコナー監督作品)でシャーリーズ・セロンがキアヌに別れを告げるシーンを思い起こします。


女子校を占拠した犯人を彼女が3階からたたき落した時、実況中継中のテレビカメラが落下する犯人を追って一斉に下を向くシーンは、「ロボコップ」(1987年、ポール・ヴァーホーヴェン監督作品)にもありました。


東京大地震で彼女が上半身だけになって、ジローを救うのは「エイリアン2」(1986年、ジェームズ・キャメロン監督作品)で、ニュートを救ったアンドロイドのビショップの活躍を連想させます。たしかビショップもサイバーダイン社製(彼女はサイ”ボ”ーダイン)でしたね。


その東京大地震で、窓から高層ビルが倒壊するのが見えるシーンは「ファイトクラブ」(1999年、デイヴィッド・フィンチャー監督作品)でエドワード・ノートンとヘレナ・ボナム・カーターが爆弾で倒壊するビルを窓から眺めた光景に似ていました。


彼女の骨格は木星の衛星イオ鉱山の合金と言ってましたが、「アウトランド」(1981年、ピーター・ハイアムズ監督作品)で舞台になったイオのチタニウム鉱山かな?。


彼女の台詞で、レストランで乱射犯からジローを救ったために、それを補正するためにジローの周辺で災難が続くだろう、と言う所は、「ファイナル・デスティネーション」(2000年、デヴォン・サワ監督作品)のコンセプトのいただきと思われます。それにしても、ジロー以外に何人も助けたために時空にひずみが生じて大地震が起きたとすれば、無責任な話ですよね。


2133年の人間の彼女が、サイボーグの彼女の記憶を追体験する装置は、既に「ブレインストーム」(1983年、ダグラス・トランブル監督作品)で実用化されていました。追体験があまりにリアルだったからこそ、ホントにジローが好きになってしまったんですね。


映画『僕の彼女はサイボーグ』公式サイト


(「僕の彼女はサイボーグ」2008年6月 岡谷スカラ座にて鑑賞)

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10 コメント

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トラックバックありがとうございました。 (元・副会長)
2008-06-08 21:49:58
御夫婦で映画ファンとは羨ましい限りです。

ウチでも結婚した当初はよく嫁御と一緒に観に行ってましたが、最近嫁御は日曜日の昼間も韓流ドラマDVDにどっぷりハマっていて、映画館へは行こうとしません。寂しい限りです。倦怠期です(爆)。

本作で個人的にウケたのは主人公の子供時代(?)で映される「ジョー90」のメンコ。あんなのが実際あったとは驚きでした。

それでは、今後とも宜しくお願いします。
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コメントありがとうございます! (nyanco)
2008-06-09 17:53:13
初めまして!
nyancoと申します。
早速、TBとコメントありがとうございました。

ありがとうございます。^^;
夫婦揃って大の映画ファンということもあって、週末は決まって映画を観に行くことが多いですね。
でも、たまに映画の好みが違っていたりするので(私は日本映画が好き、主人はSF、洋画が好き)、同じ映画館に行っても別々の映画を観ることもあるんです。。

この映画で登場するアイテムが、メンコをはじめ、日本人でも知らないくらいすごくマニアックでしたよね!
監督の日本のポップ・カルチャーへのこだわりが感じられて、とても面白かったです♪

こちらこそ、今後ともどうぞ宜しくお願いします。
返信する
惜しいと思う (kossy)
2008-06-09 19:01:50
こんばんは!nyanco様wanco様
韓国の監督なんだから日韓チャンポンで行こう~というノリがあったんじゃないかと思うんです。監督以外は日本人スタッフなんだから、時代考証なんかはもっと日本人にわかるようにしてくれればと・・・

なんだかんだ言っても楽しめましたよ♪
実はもう1回観てもいいかな~ってコッソリ思ってるくらい。
韓国語のセリフが混ざっているのが気になってるんです(←理解できないくせに・・・)。
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元ネタ・コーナー (ひらりん)
2008-06-10 14:46:25
凄いですねー・・・
いろんなところからパクリ・・・いや、元ネタがあるもんですね。
ひらりん的にはタイムパラドックスは気になりますが、
SFファンタジーとしては、満足いく出来だったと思います。
綾瀬はるかも可愛かったし。
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鶏が先でも卵が先でも綾瀬さんが可愛きゃ全て良し! (デポ)
2008-06-10 21:20:07
nyancoさん、こんばんは。

TB&コメントありがとうございます。
「猟奇的な彼女」や「僕の彼女を紹介します」のようなこれまでのクァク・ジェヨン作品的な笑える中にも泣ける要素を求めて鑑賞した人はちょっと期待を裏切られてしまう作品かもしれませんね。

ただ、nyancoさんもご指摘のように綾瀬はるかさんの魅力は120%引き出されていて“セカチュー”以来の彼女の代表作と呼べる作品だと思います。クァク・ジェヨン監督は女性を魅力的に映すことに関しては天才的ですね。
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kossyさんへ (nyanco)
2008-06-14 23:57:56
こんばんは♪
遅くなりましたが、早速、コメントありがとうございました~。

群上八幡のシーンは本当に日韓チャンポンのノリがありましたよね。。^^;
日本のシーンのはずなのに、やはり韓国人監督のせいか、韓国の風景を観ているような錯覚に陥りましたよ。。
監督以外は日本人スタッフで構成されているので、もうちょっと時代考証などはちゃんとやってほしかったですよね。。

でも、そういったことを気にしなければ、なかなか楽しめた作品でした♪
さすが、『猟奇的な彼女』の監督だけあって、印象に残るシーンを作るのが上手いなーと思いましたね!
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ひらりんさんへ (nyanco)
2008-06-15 00:02:29
こんばんは!
ありがとうございます~。
元ネタコーナーのアイデアは、ほとんどwancoから出たものなのですが、これだけ参考になっている映画があったとは本当に驚きですよね。。
監督はかなりの映画通の方なのかもしれないです。。
私もタイムパラドックスは気になるところがいくつかありましたが、SFファンタジーとしてはとっても楽しめる作品でしたね♪
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デポさんへ (nyanco)
2008-06-15 00:13:28
こんばんは♪
遅くなりましたが、こちらこそTB&コメントありがとうございました。

今回の作品は、監督の今までの作品と比べると、ラブコメや泣ける要素がちょっと弱かったかもしれないですね。。
でも、SFファンタジーの恋愛映画としてはとても満足のいく作品でした!

本当に綾瀬はるかの可愛らしさがとても印象に残った映画で、監督の今までの作品でもそうでしたが、女性の魅力を最大限に引き出すことにかけては天才的な監督ですよね~。
綾瀬はるかがこの映画でこんなに魅力的な女優さんだと知って、彼女の次回作が楽しみになりました。
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Unknown (ケント)
2008-06-15 12:14:29
こんにちは。
この映画の面白いところは、タイムトラベルとサイボーグの組み合わせだと思いましたね。ターミネーター&どらえもんかな・・・。
そして小出くんのへたれぶりと、はるかちゃんの圧倒的な可愛さが目立ちました。また邦画にしてはSFXも素晴らしい出来だったと思います。
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ターミネーター&どらえもん♪ (nyanco)
2008-06-17 19:33:06
ケントさん、こんばんは♪
遅くなりましたが、コメントありがとうございました!

仰る通り、まさにターミネーター&どらえもんで楽しませてくれた映画でした~。
小出恵介と綾瀬はるかのコンビが良い味出していて、キャスティングは大成功だったと思います。
特に、綾瀬はるかの可愛さは同性から観ても抜群に魅力的でした!
本当に、邦画でここまでのSFXで魅せてくれた事は、私も素晴らしいと思いますね!
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