夫婦でシネマ

夫婦で見た映画と、個別に見た映画について感想をかいてます。全て映画館で見た映画で、ミニシアター系の映画をたくさん紹介!

ハンティング・パーティー

2008年05月17日 | は行の映画
Story
かつて紛争地域から、伝説的なレポートを送り届けていたサイモン(リチャード・ギア)とカメラマンのダック(テレンス・ハワード)。しかしある事件がもとでサイモンは仕事をクビになる。一方、本国に戻ったダックは出世していた。その二人が数年ぶりにボスニアのサラエボで再会する。「大きなネタ」を持っていると言うサイモン。それは虐殺事件の首謀者であり、戦争犯罪人フォックスの情報だった。フォックスを求めて、彼らは危険地帯へと足を踏み入れる…。(goo映画より)
2007年/アメリカ/リチャード・シェパード監督作品





評価 ★★★☆☆

戦争犯罪人を追っかけているはずの国家が、その犯罪人と裏取引をして実は野放しにしているという、近年の”人道的戦争”の暗部を暴くのが眼目の映画です。

リチャード・ギアがひさしぶりに生きのいい役を演じています。オープニングの紛争地帯突撃取材の場面から紛争ジャーナリスト達のアドレナリン噴出生活に思わず惹き込まれてしまいました。

生放送中にキレちゃったのが原因で仕事をクビになったサイモン。一方、相棒のダックは本国で出世してすっかり丸くなってしまってます。サラエボで再会した二人が戦争犯罪人フォックスの独占スクープをものにしようと行動を始め、ダックも忘れかけていたジャーナリスト魂を取り戻していく過程がユーモアを交えて描かれて行きます。
サイモンの目的が、恋人の仇でもある戦争犯罪人フォックスを取っ捕まえることだとわかってきますが、これがほとんど計画も作戦もなしのでたとこ勝負。人の車をパクったり、レストランでただ食いしたりと、主人公のデタラメぶりが面白い。

実際に、映画の舞台と同じサラエボとクロアチアでロケされたそうです。ビルの壁に残る銃弾の跡も生々しく、残骸と化したかつてのサラエボ五輪会場が印象に残ります。
紛争ジャーナリスト達の破天荒な生き方の中に知られていない真実をちりばめ、ホントかウソかわからないスレスレ感覚が観る者の興味を持続させるエンタティメントに仕立て上げられています。あまり深刻に考えずに観た後で、物事の二面性について考えさせられる映画ですね。


映画『ハンティング・パーティー』公式サイト


(「ハンティング・パーティー」2008年5月 松本市 アイシティシネマにて鑑賞)

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