３５年ぶりの市川市

東京ツアーの２日目、ひとりで思い出の地を訪ねた。

小４から中２の始めまで過ごした街。
今から思えばたった４年というわずかな期間
正直、あまり良い思い出はない。

生まれ育った関西を離れて、初めて経験する異国。
当時の言葉の壁は大きかった。
ひと言しゃべればクラス中が爆笑。
国語の本を読めば、先生までがくすくす笑う。

今ならば、自らネタにしてウケを狙いたいところだけど
気の弱い私はおどおどするばかり・・・
２～３カ月で完壁な標準語を喋れるようにはなったけど
小学校を卒業するまで、私の心が落ち着くことはなかった。

クラスの男子グループからいじめられた児童公園も
すべり台以外の遊具は撤去され通学路にそのままあった。

親に内緒で月謝を使い込み、休み続けたそろばん塾も
なんとそのまま残っていた。

びっくりしたのは小学校が当時のままだったこと。
さすがに教室に耐震補強はされていたが、校庭の遊具も
道路を挟んだ体育館もプールも当時のまんま。
修学旅行中に熱を出して担任から怒られたこととか
悲しくてひとり空を眺めた外階段とか
思い出の中に温もりはなく、早々にその場を去った。

そんな暗い記憶の中で、８割がた変わってしまった街を
歩いていると、案外仲良しの友達も多かったことに
気が付いた。
すっかり嫌な思い出に染まりかけていたけれど、
そう言えば・・・出てくる出てくる友達の顔。
友達の家があった場所、友達の名前
きっと当時は楽しいこともいっぱいあったんだ。


最後に住んでいた家の前の江戸川の土手に上がった。
空気が澄み渡った日には、富士山や新宿の高層ビルや
東京タワーの見えていた千葉県側の土手。
今は真正面にうっすらとスカイツリー

もうおそらく一生訪れることはないであろう場所。
親に持ち帰るつもりで、たくさん写真を撮りまくって
来たというのに、戻ったホテルでフォルダの移動に失敗して
全部消去されてしまった。。
その日に撮った銀座や東京タワーの画像とともに・・・

まぁ、いいか。
消えた画像のように、暗い過去も消してしまえって
ことなんだ、きっと。。
ああ、でも東京タワー最高のアングルだったのになぁ～
悔しいなぁ～　


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