毎年 8月11日の夜に 福井県の 三国花火大会が開催される。
私の地元なので 結婚前は 毎年 見に行っていた。
朝、場所取りの敷物を敷きに行ってくる。
夕方 たくさんのおにぎりや おかずを作って 風呂敷で包む。
クーラーボックスには ジュースやビール、保冷剤代わりの チュウチュウを入れる。
大きな水筒に たくさんの氷と 麦茶をつめる。
懐中電灯とうちわを持って 7時過ぎには 一家総出で会場へと出かける。
車は おじいちゃんちに止めて 歩く。
重い荷物は 自転車で出た人の係り。
自転車なら 会場近くまで行けるから。
会場に向かうたくさんの人の流れにのって まだ明るい道を のんびり歩いていると パンパン!と 乾いた音がする。
「今日は花火大会を開催できますよ」の合図だ。
この音を聞くと もう 始まっちゃうんじゃないか、と焦り、ちょっと足が速くなる。
会場に着くと もう たくさんの人が居る。
屋台もにぎわっていて 焼きそばやたこ焼きなんかは 長蛇の列。
朝、敷物をしいた場所は 場所取りした人にしかわからないので 家族を案内する。
敷物の上に落ち着くと 早速 お弁当を広げる。
花火大会が始まると 暗くて どこに何があるかわからないし 食事に集中できない。
なので 始まる前に 食べだすのだ。
お父さんとおじいちゃんは 缶ビールをグビグビっと飲む。
私たちは おにぎりを片手に 好物のから揚げや卵焼きに手を伸ばす。
いよいよ 始まる。
初めは バンバンバババン!と カラフルな花火を大量に打ち上げる。
そして 大玉を 空高く・・・ドーーーーーン!!!
始まりました~!!って 感じだ。
その後も ドンドン打ち上げたり 時には 次の花火の準備のため シーンと静まり返ったり・・・。
辺りが暗くなると お弁当の中身が見えない。
贅沢だが 花火が上がるとお弁当を見て その明かりで 箸をのばす。
風向きも 重要である。
運が悪いと 煙で次の花火が見えなくなる。
煙の中に火の粉が見える、という年もあった。
中盤には 三国花火名物の 水中花火がある。
船上から投げられた花火が 海面で大きな花を咲かせる。
これは見事で 毎年 次の日の新聞には 見事な水中花火の写真が載る。
ほかにも 大空に大きなかなを咲かせる 2尺玉が 見事である。
ほかの花火より はるか高く上ったと思ったら、大きな花を咲かせ、爆裂音が響く。
これが お腹に響く音で これぞ打ち上げ花火!!と満足する。
その 大きな花は しだれ柳のように 垂れて 空一面に キラキラと輝く。
輝きながら 落ちていく。
1時間ほどの 花火大会だが 上ばかり見ていて 首が痛くなる。
最後は ナイヤガラの滝。
きれいな 花火のシャワーが 花火を打ち上げていた堤防に伸びる。
ナイヤガラの滝が 終わりかけると、最後の集中連打!!!
これでもか!と言うくらい 花火を打ち上げる。
辺りは 昼間のように明るくなり 花火の音も 体を突き抜ける。
「余ったけどもったいないから全部火をつけちゃえ」的な・・・(^^ゞ。
ちゃんと 計画通りなんだけどね。
みんながぞろぞろ帰りだすころ、私たちは お弁当を片付ける。
お酒を飲んで寝てしまった父を起こし 敷物をたたんで のんびり帰る。
三国花火大会を 毎年 こんな風に過ごしていた。
私が最後に見たのは 10年前。
結婚して 名古屋に越して以来、1度も見ていないのだ。
今年は 偶然 夫のお盆休みが 10日からだったので 夫の両親も誘い 見に行く予定。
10年経って かわったこともあるだろうけど 私は 懐かしんできたいな。
ちなみに 私の両親は 毎年 夏には 北海道をドライブしているので 三国にはいません。