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ハリウッド版 鉄腕アトムって

2009年10月22日 | アメリカ徒然日記


見ましたー「アストロボーイ」

ご存知「鉄腕アトム」のハリウッド・バージョンです。
全米での一般公開に先立って昨夜、NYのジャパン・ソサエティで先行試写会が開催されたので観て来ましたー。
わーい! 

ハリウッド・バージョンでは“アトム”ではなく“アストロ”に名前が変わっています。でも“アストロ”だと“天体少年”となってしまうので、むしろ“遊星少年パピイ”か“光速エスパー”の方が“アストロボーイ”に近いんじゃないかと思うのですが・・・なんてのは全くの冗談ですが(そんなキャラもいたなあと懐かしんでるだけです) しかし“アトム”だと“原子の子”となってしまうので、時節柄遠慮したのでしょうかねえ。それともやっぱり“天体少年”の方が夢があると判断したのでしょうか。まあ、オリジナルの“鉄腕アトム”とハリウッド版は若干別物と考えると改名してるのも良いかなとも思いましたが。

ウィキペディアによると“フジテレビ系にて2003年(平成15年)に『ASTRO BOY 鉄腕アトム』として、2回目のリメイクが放映”とあるので、“アストロボーイ”は日本で作られたタイトルなのでしょう。ちなみにオリジナルでは天馬博士は交通事故死した息子の天馬飛雄に似せてアトムを作ったので、当初アトムは“トビオ”と呼ばれていたそうです。その後、飛雄が全く成長しないことに悩んだ天馬博士は(ってそんなの当たり前なのに・・・そしてオリジナルアトムってちょっとフランケンシュタインみたいですね・・・)おかしくなってトビオをサーカスに売り飛ばしてしまったのだそうです。そこでアトムはサーカス団の団長から“アトム”と命名されたそうです。やがて感情を持つロボットに対し、人間と同じ様に暮らす権利が与えられるようになると、アトムの可能性に着目していたお茶の水博士に引き取ら、情操教育としてロボットの家族と家を与えられ、人間の小学校に通わされるようになったのだそうな・・・。

ふーん。
映画では飛雄ではなく“トビー”とアメリカ風になっていて、“アストロ”という名前はトビー本人が天馬博士に捨てられた後自ら名乗っていました。あと今回の映画でもロボットと人間の葛藤も描かれていましたから、そのあたりはオリジナルを尊重しているのでしょう。色々とアメリカ仕様にはなっていますが。


 


まだこれから観る人もいるでしょうから、内容の詳細は話しませんが、面白かったのがアストロがロボットになってからもTシャツとかジャンパーの上着にジーンズをずうっと穿いていたことです。その後、お馴染みのブルーマー(?)に赤ブーツ姿でも登場しますが、そこまで洋服を着ていたので、なんかパンツ裸にブーツだけ履いているみたいでちょっと違和感がありました。そっちのほうがオリジナルなのにねえ・・・。

あと面白かったのが、この映画は香港とロサンゼルスに拠点を持つアニメ製作会社「イメイジ・スタジオ」が製作したそうですが、エンディングロールのスタッフ欄のほぼ90%、つまり監督や脚本家、プロデューサーなどの主だったスタッフを除いてほぼ全員が中国系(香港人?)だったことで、さらに名前が英語と中国語の併記になっていました。CGアニメ制作も今や舞台は大陸へ移っているんですね。

ちなみに、天馬博士にはアトム好きで有名なニコラス・ケイジが起用されていました。


 


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